撮影日記


2007年10月22日(月) 天気:晴

ドイツ製へのこだわり

最近,筆記具として「鉛筆」を使う人は少なくなっているかもしれない。
 たとえば事務仕事等にはパーソナルコンピュータを利用するだろうし,手書きの筆記具としてはボールペンやシャープペンシルが主流ではないだろうか。そうだ,私が愛用する筆記具の1つに,ゼブラの「シャーボ」という,ボールペンとシャープペンシルが一体になったものがある(2005年7月13日の日記を参照)。いや,そんなことはどうでもいい。
 さて,鉛筆を使う際には,「鉛筆削り器」が必要である。
 鉛筆削り器には,鉛筆をさしこむとシャーっと削れる電動式のものもあれば,ハンドルを手で回して削るものもある。あるいはそのような便利な道具を使わずに,小刀等でコツコツ削ることにこだわる人もあるだろう。小刀等で削ると,芯を「平ら」にすることができ,一定の太さの線を引きたいときには好都合だ。
 そのほか,簡便な鉛筆削り器として,鉛筆をくるくる回して削る,小さなものがよく流通している。たとえば「ドイツ削り」などと呼ばれているアレだ。「ドイツ削り」には,実際,ドイツ製のものも多く流通しているようだ。


さて。
 今回の写真展のアンケート記入用の筆記具として鉛筆も用意したのだが,鉛筆削り器を用意するのを忘れていた。そこで,写真展の準備に一段落したところで,横川駅前のダイソーへ鉛筆削り器を買いに行った。
 ダイソーというと,「どうせ中国あたりで安く大量に作らせた商品ばかりが売られているのだろう」などというイメージをもつ人が多いのではないだろうか。実際,そうして作られた商品も多くあるのかもしれない。たとえば,一時期よく売られていたコダックのカラーネガフィルムがある。写真店の店頭にあるコダックのフィルムは,Made in JAPANではなく,Made in USAである。そう,コダックのフィルムは,欧米諸国から輸入された「舶来品」なのである。パッケージの裏を見てみれば「米国製」などの文字が認められるはずだ。しかし,ダイソーで売られていたコダックのフィルムは「中国製」だったのである。

さて,ダイソーで鉛筆削り器をさがしたところ,1つの商品に目がとまった。そして,反射的にそれを手に取って,じっくりと見つめていた。
 そこには「ドイツ製」という文字があったのである。


たしかに,「ドイツ削り」はドイツ製という「舶来品」であっても,決して「高級舶来品」ではなく,たいへん安価なものである。100円で売られていても,まったく違和感を感じないだろう。しかし,ダイソーでドイツ製の製品に出会えるとは思ってもいなかった。どうやら,私自身も,ダイソーに対する偏見のようなものをもちあわせているようだ。
 そして。
 やはり「ドイツ製」という文字列に金を惜しまない人間になり下がっている私がいることを痛感しているのである(2007年8月15日の日記を参照)。


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