撮影日記


2007年09月30日(日) 天気:曇

モーターの軸を清掃してみよう

昨日,入手したSIGMA 70-300mm F4-5.6 DL Macro superの状態を確認してみた。外見に傷みが認められないものの,ジャンクワゴンに放りこまれていたということは,なんらかのトラブルが含まれているはずだ。
 MFモードにしたとき,ズームリングに少々ひっかかりを感じるものの,70mm側から300mm側まで問題なく移動させられる。ピントリングもスムースだ。300mmにしてスイッチを「MACRO」に切りかえると,ピントリングは最短撮影距離の0.9mまで,すーっと移動する。ファインダーを覗いても,ピントがあうべき距離で,きちんとピントがあっているように見える。
 シャッターレリーズボタンを半押しにして,絞りが動作しているかどうかを確認した。これも問題なし。絞りは動いており,露出計の表示もきちんと連動している。

ということは・・・・AFに問題があった。ピントがあわないのである。ピントリングがスムースに動かず,結局ピントがあわせられないのである。
 モーターの収められている場所は,レンズの根元付近ではないかと考え,マウント面にある4本のネジをはずした。ズームリングを操作して,レンズを前の方へ移動させれば,マウント部はすなおにはずれる(電気回路はつながっているので,切ってしまわないように注意が必要)。そうすると,そこにモーターが見えた。先日,リコー「MIRAI」が復活したときと同様に,綿棒に有機溶剤をつけて,モーターやギアの軸などを清掃してみた。
 何回か清掃を繰り返すと,AFがスムースに動作するようになったのである。

このレンズは,廉価版レンズにすぎないが,1/2倍までのマクロ撮影ができるのはおもしろい。廉価版ズームレンズには「マクロ機能つき」と称するものが多いが,それらの撮影倍率は1/4倍からせいぜい1/3倍程度までである。1/2倍まで撮影できるというのは,それなりに気合いの入ったレンズなのである。こんなレンズが300円で入手できてしまったのだから,愉快痛快。6月に入手したEOS10と標準ズームレンズのセット(2007年6月16日の日記を参照)をあわせて,ちょっとしたシステムができてしまった。それでいて,総額2,600円である。これだから,ジャンクカメラは楽しいんだニャー。
 ちょっと考えてみたまえ。EOS10とEF35-135mm F4-5.6USMのセットのメーカー希望小売価格は140,000円,シグマ70-300mm F4-5.6 DL Macro superのメーカー希望小売価格は52,000円である。あわせて192,000円の商品だ。たとえ,「2割3割あたりまえ」な販売店で3割引で買ったとしても,134,400円。それが,いかに発売から年月を経ているとはいえ2,600円である。メーカー希望小売価格の98.6%引きである。しかも十分に実用になるのだ。この日記を読んでいるあなたも,ジャンクカメラを買いに行きたくなるはずだ。
 ただし,ジャンク品はあくまでもジャンク品である。まったく手の施しようのない「故障品」だって含まれているはずだ(いや,むしろその方が普通かもしれない)。そのようなリスクがあるから,楽しさも大きいのかもしれない。なお,ジャンク品を購入して「後悔」するようなことがあったとしても,当方は一切関知しない。あしからず。


← 前のページ もくじ 次のページ →