撮影日記


2007年05月26日(土) 天気:黄砂

PENTAXが先頭にいない
「カメラ総合カタログ」なんて

またまた大阪に用事ができたので,今夜は友人たちと飲む予定である。その前に,いつものようにディアモール大阪の八百富写真機店に立ち寄ってみた。今日のここでの目的は2つである。
 1つ目の目的は,先日ここで見かけた「三脚付ケース」付きの「全自動フジカ」(2007年05月01日の日記を参照)がまだあるかどうかを確認することである。お店の隅に,コンパクトカメラを扱ったケースがあり,先日はそこの上に「立って」いたのである。だから,遠くからでもそれは見えるはずである。そして,残念なことに,「三脚付ケース」付きの「全自動フジカ」の姿は,そこから消えていたのであった。
 そこで,2つ目の目的である。それは,古い「日本カメラショー」の「カメラ総合カタログ」がほかにも残っていないかどうかを調べることである。「カメラ総合カタログ」やその他のカメラ雑誌などは,「三脚付ケース」付き「全自動フジカ」があったはずの場所の,ちょうど裏側である。先日にくらべて冊数が増えているようにも見えないので,あまり期待せずに探ってみた。
 いきなり,表紙のないものがあらわれた。もしかすると古いものかもしれない・・・・という期待をもたせてくれるが,残念ながら1990年代のものにすぎない(それでも15年くらい前のものなのだが)。さらに探っていくと,もう1つ,表紙のなくなっているものがあらわれた。よくよく文字を読んでみると,1967年のものである。表紙がなくなっているだけに価格も少し安めの1050円だ。これでまた1年分,より古いものが入手できたことになる。
 表紙がないのは,古書籍としてはやはり価値が落ちるだろう。また,毎年,どのような表紙になっているのかも楽しみの1つである。だが,その年にどのようなカメラがどのような価格で扱われていたのか,という資料としての役割を重視すれば,本文のページがちゃんと揃っていればよい。店員さんに頼んで袋から出していただき,ページを確認することにした。

ページをめくる。いきなり,「あれ?」と驚かされた。最初に登場したのは,「旭光学」ではなく「エルモ社」なのである。さすがに表紙が失われているくらいだから,本文にも失われたページがあるのだろうか?慌ててページノンブルを確認するが,問題はない。ページノンブルを確認しながらめくっていくが,ようすが違う。前の方に,リコーや日本光学などが出てくるのである。
 結局,本文のページに脱落はなかったので,購入することにした。「日本カメラショー」の「カメラ総合カタログ」では,会社名のほぼ50音順に掲載されているので,最初に出てくるのはいつも「旭光学」なのだ。しかし,この年は違っていた。どう見ても,不規則なのである。
 このような現象はこの年だけのものなのか,それともこの年以前は不規則だったのか。今後,確認しなければならない要素が増えてしまったのであった。
 「旭光学」が「ペンタックス」に社名を変更し,「カメラ総合カタログ」の最初のページの座を譲り渡してしまったことは,まだ記憶に新しい。冊子をめくって最初に出てくるものが「PENTAX」ではないことには,大いに寂しさを感じたものだ。そういう一等地をあっさりと放棄した「ペンタックス」の姿勢は,経営等のことをなにも知らない部外者には理解しがたい。ともあれ「カメラ総合カタログ」の最初のページに,「PENTAX」ではなく「ELMO」や「HP」が載っているのは,どうにも不自然なのである。

日本カメラショー「カメラ総合カタログ vol.28」(1967年)
惜しいことに,表紙は失われていた。
「日本光学」がp.9に載っていることからも,
50音順の掲載ではないことがうかがえるだろう。

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