撮影日記


2007年04月30日(月) 天気:晴のち雨

こいのぼりの季節

毎年,この時期になると,太田川放水路の祇園水門のところに,国土交通省太田川河川事務所によって,「こいのぼり」があげられる。太田川放水路の幅いっぱいにあげられる30匹以上(※1)の「こいのぼり」は壮観であるが,これまであまり,これを撮っていなかった。いま個人的には,広島市内のさまざまな光景を見直してみたいと考えているので,やはりこれはきちんと撮っておかねばならない。今日は午後から天気が下り坂になるというが,今朝はたいへんいい天気である。あまりにも天気がよく,風も気持ちいい状態だったので,朝食前に自転車で行ってみることにした。
 自転車だから,あまり大きな荷物を持つことは避けることにした。水門のそばから広角レンズでしたり,土手や祇園大橋の上から望遠レンズで撮影したりすることを想定し,カメラはニコンF3のみ,広角レンズと望遠レンズを何本かもって行くことにしたのである。

Nikon F3, SIGMA AF14mm F3.5, EB

この祇園水門から下流側が,太田川放水路になる。広島市中心部は,太田川によってつくられた三角州(デルタ)上に位置し,ここでは太田川は,東側から,猿猴川,京橋川,元安川,本川,天満川,山手川,福島川の7つの川に分かれて流れていた。昭和になってから,上流部で大雨などが発生した際に市内中心部が水害等の影響を受けないように流れを分けるために,旧来の「山手川」と「福島川」を改修して,太田川放水路がつくられた。
 この水門の存在を強調するために,接近して超広角レンズで撮ったものが上記の写真である。ちょうど朝の光はこの位置からだとほどよい逆光になり,「こいのぼり」の存在も強調することができるだろう。

次に,土手にあがって,並んだ「こいのぼり」を撮ろうと考えた。ふだんなかなか出番のないReflex-NIKKOR 500mm F8を使ってみることにする。しかし,これは長すぎるようだ。この位置で「こいのぼり」の「どアップ」を撮って,なんになる?(笑)

Nikon F3, Reflex-NIKKOR 500mm F8 new, EB

次に,久しぶりにAF NIKKOR ED180mm F2.8Sを取り出してみたが,これがまた中途半端である。画面いっぱいに,祇園水門が写りこんでしまい,川のようすがわかりにくいものになる。

Nikon F3, AF NIKKOR ED180mm F2.8S new, EB

ところが今朝は,少しでも荷物を少なくするために,標準系のレンズをまったく用意しなかったのである。500mmはともかく,180mmを用意したのは欲張りだったかもしれない。素直にたとえば70-300mmのズームレンズにしておけばよかったはずだ。

この「こいのぼり」は,平成4年から毎年あげられているという。今年は5月6日まであげられているそうだが(※2),この連休後半はあまり天気がよくないらしい。今年の撮影は「下見」だったと割り切ることにし,来年,標準系のレンズも用意して撮りなおすことにしようと思ったのである。「ロケハン」が目的であれば,いわゆる「高倍率ズームレンズ」を用意しておくのが,もっとも効率的なことなのかもしれない。

※1 太田川放水路の整備に36年間かかったために36匹の「こいのぼり」があげられることになっているようだが,この写真を撮ったときにあげられていたのは36匹ではなかった。地元の幼稚園の園庭とあわせて,36匹があげられていたらしい。

※2 http://www.cgr.mlit.go.jp/ootagawa/topics/press/press147.html


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