撮影日記


2007年01月01日(月) 天気:曇

ガードが甘い

謹賀新年。今年も「撮影日記」をよろしくお願い申しあげ候。

大阪市内から内環状線,そして国道309号線をひたすらクルマで南下する。やがて,いわゆる「PLの塔」が見えてくるころ,左折して富田林市街へ進む。そして,大阪府南河内郡太子町の叡福寺への初詣に向かった。「PLの塔」は,正式には「超宗派万国戦争犠牲者慰霊大平和祈念塔」というようだ。ともあれ,この塔はよく目立つ。大阪府は,北に「太陽の塔」,南に「PLの塔」という,2つの巨大な(人によってはどちらも「異様」と感じることもあるだろう)白い塔があるのだ。
 さて,初詣を済ませた後,時間が中途半端にあまったので,とくに目的ももたず,奈良県の方へクルマを走らせた。来た道を戻るとあとの時間を持て余しそうなので,少し「遠回りして帰ろう」という考えである。道の駅「近つ飛鳥の里・太子」でトイレ休憩を済ませるが,ここからも「PLの塔」はよく見えるのであった。なお,1月1日だからなのか,売店は営業していなかった。

奈良県に入って,進路を大阪の方に向けると,「二上山ふるさと公園」への案内板が,目に入るようになってきた。先を急ぐわけではない(むしろ,時間をつぶしたい)ので,寄ってみることにした。
 着いてみると,その公園には,大きな広場になっているようである。多くの子どもたちが遊んでいる姿も見えるほか,多くの人が出入りしているのも見える。さっそく入口の方へ近づくと,「休業」の札が……。そして,入口にはチェーンも張られているが,人びとは,そこをまたいで堂々と出入りしている。そもそも入場料を取るような場所ではないのだから,それでも問題ないのかもしれないが,妙にガードが甘い。もっとも,あまりにも出入りする人が多いので,私もそれにつられて公園に入ってみたのであった。

園内には資料館のようなものがある。そこはさすがにきっちりと施錠されているようで,出入りはできないようである。しかし,広場や遊歩道は,まったく規制がされていない。ふと正面を見ると,階段がある。かなり長い。そのいちばん上は,展望台になっているようだ。のぼっていく人も多い。これはのぼるしかない。

階段のふもとにある説明板によると,この階段は456段あるとのことだ。たいした段数ではない。ただ,この階段は,最初のうちはゆるやかなのだが,次第に急になってくる。50段ごとに段数が刻まれており,残りの段数が着実に減少するので気分は楽なのだが,最後の100段ほどは,休憩をはさみたくなったものだ。
 展望台からの眺めは,天気のせいもあっていまひとつだったのが残念である。
 こういう急な坂の場合,のぼりよりも,くだりの方が,足に負担がかかるものだ。この展望台へあがってくるルートには,遠回りの「らくらくコース」というものもあるようなので,「らくらくコース」の方からくだっていくことにする。この道は,途中で「二上山」への登山道へもつながっているようだった。この公園の入口のガードが甘いのは,この登山道からくだってきた人が「出られなくなる」ことがないようにという配慮によるものだろう……というのは,考えすぎか。


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