撮影日記


2006年12月21日(木) 天気:曇

ステレオピンホールカメラを買ってきた

小学生のころ,学研の「学習」「科学」を毎月,心待ちにしていた方は少なくないと思う。テレビのCMでも,「♪まだかなまだかな〜」と歌われていたような記憶がある。私は「学習」の方についてはあまり記憶がない(買ってもらったこともない)が,「科学」の方は,短期間だが買ってもらっていたこともあり,いまでも懐かしく感じるものである。これらの雑誌は,当然ながら,冊子の方が本体である。冊子では,なんらかの特集が組まれており,その内容に関係した「実験」ができるような教材が「付録」としてついてきていた。私たちが楽しみにしていたものは,その「付録」の方であったはずだ。
 そのような「期待」を抱かせてくれるものが,学研「大人の科学マガジン」であろう。以前,その第3号では「ピンホールカメラ・現像セット」が「付録」になっていた。それは,ピンホール写真を手軽に体験できるよい「付録」であったと思う。(2004年1月4日,11日の「撮影日記」を参照)。そして,今月,学研「大人の科学マガジン」第14号の「付録」は,「ステレオ・ピンホールカメラ」である。

カメラは,よけいな光が入りこまない箱の一方に光を感じる物質(フィルムなど)を置き,その反対側にレンズを置いて,レンズを撮った光が結ぶ像を,物質に画像として固定させる装置である。このレンズのかわりにピンホール(非常に小さな径の穴)を用いて像を結ばせるようにしたものが「ピンホールカメラ」である。レンズを使った場合のような鮮明な画像は得られないが,独特のソフトな雰囲気の画像が得られることや,ピンホール部分やカメラ本体すらも自作しやすいことなどから,熱心な愛好家も少なくないようである。
 私たちは,左右の目で,それぞれ同じものを見ている。このとき,左右の目,それぞれが見ている角度は少し異なる。この角度の差から,私たちは,ものを立体的に見ることができるのである。写真は,紙の上に表現されているので,それを立体的に見ることはできない。しかし,左右の目,それぞれが見ている像に相当する2枚の写真を並べ,それらをそれぞれ左右の目で同時に見たならば,立体的な画像として感じることができる。そのような2枚の写真を撮るための装置が「ステレオカメラ」である。一般的にステレオカメラには,人間の左右の目と同じくらい離れた2つの撮影レンズがあり,同時にシャッターを切ることができるようになっていて,左右の目,それぞれから見た角度の2枚の写真を撮ることができるようになっている。
 「ステレオ・ピンホールカメラ」は,左右の目,それぞれに相当する「ピンホール」が取り付けられ,立体的に見るための2枚の写真を同時に撮ることができるようになっているカメラである。実際に,いろいろなものを撮ってみたくなるカメラなのである。

さて,発売日翌日に,近くの書店を覗いてみた。1冊置いてあったのだが,附属の冊子が傷んでいたので,そこで買うのはやめておいた。いま,つい「附属の冊子」と書いてしまったが,これは冊子が本体であることを忘れてはいけない。ともあれ,昨日,別の書店で「大人の科学マガジン」第14号を購入してきたのであった。
 附属の冊子(また,つい「附属の冊子」と書いてしまった・・・)の内容も,充実していてよい。「付録」のステレオピンホールカメラでの作例が多数掲載されている。それらのなかには,作例としても不十分な内容の写真も堂々と含まれていたりするが,それがあるためにかえって,どういう撮り方が,このカメラの特徴を生かすことができるのか,考える材料になるのかもしれない。
 さて,さっそく,このカメラを組み立てて,いろいろと試してみたいのであるが,ちょっと落ち着かない日が続いており,なかなか組み立てに取りかかる気になることができないでいるのであった。

(参考URL)
 http://otonanokagaku.net/magazine/vol14/index.html
 http://otonanokagaku.net/magazine/vol03/index.html


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