撮影日記


2006年12月17日(日) 天気:晴

「安かろう悪かろう」という印象

先日の東京出張においての仕事場は,渋谷であった。以前は,渋谷というと「king-2」というソ連・東欧カメラ専門店があり,そこで時間を調整することができたわけだが,その店は新宿の方に移転してしまっている。また,渋谷での仕事に向かう前に,別の仕事で東京駅の近く(丸の内側)に立ち寄る必要もあり,中野のフジヤカメラまで足を伸ばす時間を確保することはできなかった。結局,銚子電鉄の「ぬれ煎餅」を買うついでに,八重洲地下街の「カメラのきむら」で時間調整をするのであった。
 ニコン関係のショーウィンドウを覗いてみると,ややくたびれ気味の,Nikon F-501があった。F-501は初期のAF一眼レフカメラであり,AFカメラとしての実用性はきわめて低いものと思われる。
 しかし,私は「格安品」であれば,F-501が欲しいと考えている。1つめの理由としては,やはり現在のNikonのAF一眼レフシステムの最初となった記念すべきカメラをもっておきたい,という気持ちである(Nikonで最初のAF一眼レフカメラ「F3AF」は,その後のAF一眼レフシステムと少々異なるものであることは,この日記をいつも読んでくださる方には周知のことであろう)。それに加えて,私はすでに,F-301,F-401,F-601,F-801を入手しているので,F-501をここに加えることで,いわゆる「3ケタシリーズ」が一通りそろうことになる(SやXなどの記号は,とりあえず無視するとして・・・・)。
 もう1つの理由として,F-501とF-301の電源部が共通になっている点がある。F-301は,カメラの底面に単4乾電池を4本装填するようになっている。一方,F-501は単3乾電池を4本装填して使用する。一見,電源部が共通ではないように見えるが,F-301は「アダプタを介して」単4乾電池を装填するようになっているところがポイントだ。このアダプタを使わなければ,単3乾電池が4本入るのである。ただし,底蓋が浅いので,蓋をすることができない。F-501の底蓋は,F-301のものにくらべて深くなっており,ここに単3乾電池を装填して使用するようになっている。つまり,F-501を入手すると,単3乾電池でF-301が使えるようになる,というわけだ。
 ただ,F-301では,単4乾電池を使っているにもかかわらず,意外と電池のもちがよい。したがって,深い底蓋の入手は,さほど急を要するものではない。格安のF-501が見つかるまで,じっくりと待つことにしよう。

F-301には単3乾電池を装填できる。

オリンパス関係のショーウィンドウの下の方に,タムロン・アダプトール2の「オリンパスOMマウント」があった。これも急を要するものではないが,見つけたら買っておこうと考えていたものの1つである。しかし,価格は3000円を越えている。さすがに,そこまで出す気にはならない。ふとその隣を見ると,タムロンのズームレンズが1本置いてある。オリンパス関係のショーウィンドウの中にあるタムロンレンズであるからには,オリンパスOMマウントもついている。それでいて価格は2000円台である。
 レンズは前玉に少々キズがあるものの,どのみち本気で使うことになるレンズではないと思うので,あまり気にせず購入することにした。実際,欲しいものはマウントだけである。
 そうして買ってきたタムロンズームレンズであるが,いちおう使ってみることにした。35-135mm F3.5-4.5 (40A)というものである。マクロ機能付きだが,望遠マクロ的にも広角マクロ的にも使える,おもしろいレンズである。実用になれば本気で使うかもしれない・・・・

・・・と少しは期待したものの,ファインダーに写る像は,極めて眠いものである。とりあえずシャッターを切ってみたものの,仕上がりもやはり眠い。そうだ,私はずっと,「いわゆるレンズメーカーのレンズはイマイチ」と信じていたのだった。それは,もうずいぶんと前のこと,友人からちょっと借りてみたレンズでの,ファインダーを見た瞬間に感じる眠さ,そして,実際に撮った写真もやはり眠いという体験によるものだ。やはり廉価版ズームレンズは,それなりのものでしかないのだ。たしかにこのレンズは,前玉にキズがある。しかし,同時に使ったPC-NIKKOR 35mm F3.5には,もっと激しいキズがついているのだ。

Nikon F3, TAMRON 40A, EB
Nikon F3, PC-NIKKOR 35mm F3.5, EB

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