撮影日記


2006年11月24日(金) 天気:晴

「三段峡水景色」
展示作品04 三段滝・11月 (その2)

2004年5月1日,2日におこなった,「新・広島お気軽写真クラブ 第1回写真展」で展示した写真のうち,「三段峡・水景色」というテーマで展示をおこなったものを紹介している。その4枚目は,この写真である。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100VS

紅葉のシーズンになると,ともあれ三段滝を目指してやってくる人が多い。三段滝の正面に位置するこの場所は,少し広くなっているとはいうものの,展望台とか広場とかいう場所ではなく,遊歩道の途中にすぎないとみなした方がいいだろう。ただ,ここが見どころの1つであるから,多くの人がここに集まるのはしかたない。

さて,この写真をご覧いただくと,向かって左側の崖の上に人の姿を認められるはずだ。ディスプレイ上の小さな画像ではわかりにくいかもしれないが,半切くらいのプリントにしてみれば,はっきりとわかる。これはなにを意味しているかというと,三段滝の左側には楽に行けるということである。この遊歩道は,下流側から伸びてきて,三段滝が終点になっているのではない。ここからいったん,川面に近いところまで一気に下り,続いてこの左の崖を上っていく急な道に続いているのである。
 もともと,三段滝周辺に道はなく,熊南峯氏が三段滝をはじめて撮影したときは,上流側から川沿いに下ってきたそうだ。滝は,地形的に大きな断崖になっているところに存在するので,三段滝の向かって左側を上っていく道はそれなりに急である。しかし,その先は比較的傾斜はなだらかになっているのである。

さて,この画像で人が写っているあたりは,三段滝を上から眺めながら休憩するのによい場所である。そのため,こちらから写真を撮ろうとすると,その人の存在をわずらわしく感じることがあるかもしれない。まあ,それが気になるなら,人が立ち去るのを待てばよし,あるいは人が来ないような早朝に撮ればよいのである。かつて,可部線を撮影したときには,前に人が出ようものならどこからともなく罵声が聞こえてきたものだ。しかし,三段滝でそういう声を聞いたことはない。美しい景色を前にすれば,そういうケチな気持ちは失せてしまうのだろう。
 まあ,人の写りこまない写真はすでに何度も撮っているわけだから,たまには人が写りこんでいる写真も撮ってみたい,という気持ちがあるのも確かである(笑)。

Tachihara Fielstand45, Fujinon 150mm F5.6, E100G
右に見える崖の上を遊歩道が通っており,三段滝を正面から見ることができる。

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