撮影日記


2006年11月09日(木) 天気:晴

「常清滝の四季」
展示作品06 秋をとどめて

10月21日(土),22日(日)におこなった,「新・広島お気軽写真クラブ 第3回写真展」で展示した6枚目は,この写真である。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 75mm F5.6, E100VS

岩に,1枚の赤い落ち葉が貼りついているのが,とても印象的だった。だから,この岩を中心に撮ることは,すぐに決まった。この日は,Mamiya Universal Pressだけではなく,Tachihara Fielstand45も用意していたので,「アオリをきかせて,この葉だけを浮き上がらせてみよう」という方針を立てるのに,時間はかからなかった。
 しかし,思ったような効果は得られない(^-^; そこで方針を変更し,全面にピントがくるような形にすることにした。

ところが,いくら,肉眼で見たときには印象的な存在だった1枚の赤い落ち葉であっても,ピントグラスに写ったそこでは,あまり目立たない存在である。そこで,「仲間」を増やすことにした。美しく赤く染まった落ち葉で,かつ,ほどよく濡れているものをさがした。そして,岩の上に貼りつけていった。妙に貼りつきすぎても不自然である。軽く浮かせてしまうのも不自然だし,すぐに流れたり,飛んでいったりしてしまう。
 目の前の光景に手を加えることを「潔し」としない人もあるだろう。また,そこにある木や草を抜いたり折ったりすることは,言語道断である。まあ,落ち葉を少し移動させるくらいは,大目にみていただきたい・・・(その点,自宅で植えている花であれば,多少のことは・・・・(^-^; ねえ)。
 ともあれ,「落ち葉を並べる」のに,ちょっとした時間がかかってしまった写真なのである。

Tachihara Fielstand45, FUJINON 150mm F5.6, E100G

ところで,現像からかえってきたポジを見ると,例の赤い落ち葉は,やはり今ひとつ存在感がない。E100Gで撮影したせいか,濡れた岩肌の質感は感じられるのだが,赤い葉が存在を主張してくれないのである。結局,展示には,同時にMamiya Universal Pressで撮ったほうを使ったのであった。紅葉を目だつように撮るには,やはりE100VSがなにかと有利なようである。


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