撮影日記


2006年11月02日(木) 天気:晴

「常清滝の四季」
展示作品03 轟音

10月21日(土),22日(日)におこなった,「新・広島お気軽写真クラブ 第3回写真展」で展示した3枚目は,この写真である。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 50mm F6.3, E100VS

前にも書いたが,常清滝の特徴として,滝壷が発達していないことがあげられる。落差が126mもありながら,滝壷がないに等しいのである。そのため,滝には,ごくごく近くまで接近できる。至近距離から,超広角レンズで滝を見上げてみた。
 マミヤプレス用の超広角レンズ,Mamiya-sekor 50mm F6.3は,シャープで均質な像を結ぶ,きわめて優秀なレンズである。もしかすると,ほかにもっと優秀なレンズはあるのかもしれない。しかし,6×9判という大画面に,これだけよい像を結んでくれればこれで十分である。開放F値は6.3であるが,開放でも,よい像を結ぶし被写界深度も十分にあるため,長めの露光時間を与えたいときを除けば,絞る必要はほとんどないだろう。
 この位置でも,滝のしぶきはかなり浴びることになる。とくに防水設計をされているカメラではないので,カメラやレンズに水がかかることは,できるだけ避けたい。しかし,電子回路が使われているわけでもなく,あとの手入れさえきちんとしておけば,少しくらいの水は問題ないだろうと勝手に判断して撮影を続行した(実際,とくにトラブルにみまわれたりはしていない)。このとき,撮影者は,水に濡れてもかまわない。こういうときは,「水に濡れない」ようにすることを考えずに,「水に濡れてもいい」ようにすることを考えよう。だから,ここでの撮影時のスタイルは,短パンにゴムゾウリ履きが正しいのだ(笑)。

しかし,実際には,もっと正面からねらってみたいのである。この位置では「しぶきが絶えずかかる」程度であるが,正面からねらうとなると,しぶきの量もハンパではなくなる。撮影者は濡れてもかまわないわけだが,そこまで水がかかるとなると,さすがにカメラが心配になる。そういうときはすなおに,防水カメラで撮ればよい。実際にそうやって撮ったこともあるのだが,その写真は35mm判フィルムで撮ったものなので,今回の展示には使わなかった。

Nikon L35AWAD (Nikon LENS 35mm F2.8), GOLD100

このとき使ったカメラは,「ニコン ピカイチカリブ」様という,いわゆるフルオートのコンパクトカメラである。レンズの性能,露出,ピントの精度など,必ずしも最高のものではないはずだ。ここはせめて,ニコノス様で撮り直したいところである。
 いや,どうせなら,なにか簡易的ものでもいいから防水パックのようなものを工夫して,Mamiya-sekor 50mm F6.3でこのように正面から撮ってみたいものである。


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