撮影日記


2006年06月24日(土) 天気:はれ

中尊寺へ行く

ここ2週間ほど,仙台を拠点に,宮城,山形,福島の各県を訪れている。
 東北地方というところは,これまで福島県南部を除いて,訪れたことがなかった。強いて言えば,山形,秋田,青森の各県については,列車で通過したことはある。しかし,宮城,岩手の各県については,通過したことすらなかった。この約2週間,宮城,山形,福島の各県を訪れ,実際にその町を歩いたりすることもできた。残る未経験の土地は,岩手県である。
 東北地方で,以前から行ってみたいと思っていた場所がある。それは,平泉の中尊寺である。そこは岩手県の南部であり,仙台からだとさほど遠くないので,この機会に訪れることにした。国道4号線に入って,ずっと走っていけば,やがて平泉に到達する。
 中尊寺というと,奥州藤原氏の栄華を伝えるもの,と言われる。その象徴は,「金色堂」であろう。これがどのようなものなのか,一度,見ておきたかったのである。たまたま見かけた観光ガイドブックに載っていた「金色堂」の写真は,シンプルなふつうのお堂であり,「内部は煌びやかでも,外部はあまりにシンプル?」という「期待外れか?」という不安にかられていた。
 現地について,その事情がわかった。その写真は,「金色堂」を保護するための覆堂(おおいどう)であり,昭和40年代の「金色堂」の大修理の際に,あらたにつくられたものであった。「金色堂」本体は,覆堂のなかにあったのである。覆堂に入ると,まさに黄金の壁が,目の前にあったのだ。
 「金色堂」を保護するための覆堂は,以前からあったという。以前の覆堂は,少し離れた位置に移築されている。

Nikon D70, AF-S DX Zoom-NIKKOR ED18-70mm F3.5-4.5G

平泉から仙台へ,まっすぐに帰るのもいまひとつおもしろくないので,回り道をすることにした。秋田県を少しかすめて,ふたたび鬼首温泉に立ち寄ることも考えたが,三陸海岸を適当に走って,海を見てみるのもいいな,と考えた。
 気仙沼の近くで,「岩井浜」ところへの大きな看板をみかけたので,そちらへ入っていった。そこには「潮吹岩」というものがある。波が,岩と岩の狭いすきまに入りこんだときに,クジラが潮を吹くように,水が吹き上がるようだ。大きな波が来たからといって,大きく吹き上がるわけでもない。見ていると,それなりにおもしろい。この近くに住んでいれば,写真を撮るために通ってみたい場所に思われた(実際にいろいろな季節,天気,時刻の写真を撮っている人もあんではないだろうか)。

Nikon D70, AF-S DX Zoom-NIKKOR ED18-70mm F3.5-4.5G

すでに暗くなってきたが,できるだけ海岸沿いの道を選び,仙台を目指した。石巻,松島,多賀城を経て,途中にみかけた回転寿司店で少し遅い夕食にした。しかしここは,お店はこざっぱりしていて快適であるが,出てくる寿司があまりにおいしそうに見えない。実際に食べてみても,いまひとつである。回転寿司の「うまい」「まずい」を真剣に語ることにどれだけの意味があるのかはわからないが,さすがにこれは許容範囲を越えていると感じた。もっとも,訪れた時刻が遅かったというのにも,問題があるのかもしれないが。


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