撮影日記


2006年02月02日(木) 天気:晴

PHSはいつまで使えるのか(2)

先月中は,カメラ・写真の世界において,ニコンのカメララインアップの大幅な整理やコニカ,ミノルタのカメラ,コニカのフィルムの終焉などが相次いで発表された。その前には,京セラのカメラ事業からの撤退やアグファフォトの破産などのニュースがあった。そんなニュースの影で,ひそかに,NTTドコモは,PHSサービスの終了の予告をおこなっていた。
 (http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20060131c.html)

その内容を一言で言えば,2007年秋ころに,PHSのサービスを終了する,というものである。
 PHSは,当初,「携帯電話よりも安価に使える」ということも1つのウリとしてスタートした移動体電話である。また,NTTドコモ(当時はNTTパーソナル)の場合,ISDN回線を利用していたため,「データ通信にも強い」というセールスポイントがあった。しかし,最近の携帯電話の基本料金や通話料金の低下や,第3世代携帯電話になってからのデータ通信速度の向上などによって,PHSのメリットは次第に低下していったようである。すでに新規加入の受付が停止されていることは,昨年の「撮影日記」にも書いたとおりである。(2005年10月1日付け)

ところで,PHSと携帯電話では,「基地局」と呼ばれるものに大きな違いがある。その1つの特徴として,携帯電話は1つの基地局が広範囲をカバーするようになっており,広いサービスエリアが確保されるようになっている。それに対してPHSは,狭い範囲をカバーする基地局を密に配置して,ある限定されたエリア内にサービスを提供するようになっている。
 NTTドコモでは,基地局として「公衆電話ボックス」も利用した。最近の公衆電話には,データ通信が可能なものが増えているが,それらはISDN回線を利用している。公衆電話ボックスに基地局の設備をおいて,ISDN回線をPHSが利用しやすくしたと見なしてもいいだろう。

その公衆電話は,携帯電話の普及にともなうように,その台数が減少している。PHSサービスの終了は,公衆電話ボックスの今後の減少にも影響されての動きなのだろうか。また,その後,ISDN回線そのものは維持されていくのだろうか。そのあたりは自分自身には直接関係しないが,少し気になるところである。


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