撮影日記


2005年11月04日(金) 天気:晴

マミヤプレスは使いやすいカメラだ

昨日の続き。

三段滝を撮影した後は,小板川沿いの紅葉を探してみた。ここは,恐羅漢山のスキー場まで通じる大規模林道であり,交通量がきわめて少ないにも関わらず,たいへん快適な道路である。なお,この大規模林道は,当初の計画ではすでに全通しているはずなのだが,予算の大半を費やしてもまだ一部しかできていないという。その点から,時代がかわって必要性が疑問視されているにもかかわらず計画が変更される気配がないという,いわゆる公共工事の特性のよくあらわれた事業であると,評価する人がある。また,これをすなわち「税金の無駄使い」と指摘する人もある。
 なお,この道は,さらに十方山付近を経由して,吉和方面へ延長される予定だが,延長される区間には,きわめて貴重な渓畔林などの植生があり,大規模林道の工事により破壊されることが懸念されている。一方,延長予定区間付近でわざわざ小規模なワサビの栽培をはじめた例もあったようだ。地元産業の発展には不可欠である,という主張のための工作だととらえる人もある。まあ,そのようなキナ臭いウワサもいろいろと聞こえてくるのだが,実際のところがどうなっているのかは,よく知らない。ただ,ワサビの栽培には清流が必要であり,大規模な土木工事によって清流が失われる例は少なくないという。そのあたりの関係は,どうなっているのだろうか。

前フリが長くなってしまった(笑)。
 さて,小板川沿いの撮影は,ところどころに残る,古い道路の跡?のような張り出した部分にクルマを停めておこなえる。道は小板川にほぼ沿っており,あまり歩く必要がなく撮影ができるので,アルミケースに入れたままのマミヤプレスのシステムを持ち出した。そう,三段滝まで歩くときには軽量な4×5判のタチハラだけを持って行ったのだが,クルマには,ディジタルカメラから4×5判まで,一通り積んでいたのである(笑)。このあたりが,なかなか悟りきれない私の弱さであろう♪

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100VS

さすがに,タチハラで何枚も撮ったあとだと,マミヤプレスの操作が非常に簡単なものに感じられる。ランニングコストも気にならない。やはり,中判カメラは,画質と機動性とランニングコスト,すべてにわたってバランスのよいシステムなのだろう。さらにつけ加えれば,いつもプリントをお願いするラボでは,6×9判以下には安価なサービスプリントが用意されているが,4×5判にはない。

小板川で1本撮ったあとは,竜頭峡へ移動である。ここは,水汲みにはよく訪れるのだが,竜頭峡の滝などは,これまで撮ったことがなかった。今後は,ここも撮っていこうと思う。
 現在,自動車の入ることができる道路からわずかに入っただけの,「二段滝」(三段峡の二段滝とは,当然,別のもの)の先は,遊歩道が崩落していて,入ることができなくなっている。この「二段滝」は,たいへん落差の大きいものであるが,水量があまりにしょぼい。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 50mm F6.3, E100VS

すでに16時近くになっている。空にはまだ,明るさが残っているものの,谷間はかなり薄暗い。それでも,個人的に「ナメラ滝」のぬめぬめっとした感じが気に入って,フィルムが終わるまでは撮ることにしたのであった。
 マミヤプレスだと,タチハラにくらべて,さっさと撮りすすめることができて,こういう場合でも好都合である。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 75mm F5.6, E100VS

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