撮影日記


2005年10月29日(土) 天気:雨のち曇@東京

サンライズに乗った

はじめて乗る「サンライズ」の「ソロ」の第一印象は,「ドラえもんの寝床かよ・・・・・」である(笑)。「個室」なのでドアがあるが,そのドアをあけると,目の高さにベッドがあるのだ(今回は上段)。ベッドにあがる階段はあるが,きわめて狭いものであり,ほとんど押入れの上の段に寝る,という印象なのである。
 もっとも,寝る空間として考えれば,決して狭いものではない。荷物を置く空間は十分にあるし,ベッドに座っても十分な高さがある。窓は,たいへん大きなものを独占できる。また,枕もとのパネルには,イヤホンジャックがあり,これでNHK−FM放送を聴くことができる。これは,たいへんありがたいサービスだ(中波のNHK第1放送も選ぶことができるともっといいのだが)。
 また,ありがたいことに,AC100Vのコンセントがある。これで,PCをゆっくりと使うことができる。ただし,「カミソリ専用」と記されているが。

Nikon AD3, GOLD200
サンライズの「ソロ」上段は,ドアを開けると目の高さにベッドが。

ところで,寝台列車の魅力はなんだろう。まずは,就寝中に移動できるという,時間を有効に使えるという面もある。最終の新幹線よりも遅く出発して,翌日一番の新幹線よりも早く到着することができるところが,ありがたい。また,「夜行列車」という存在そのものから感じられる,旅行気分とでも言えばいいのだろうか,「味」のある移動手段だと思うのである。
 そういう気分を味わいたいときは,「サンライズ」に岡山から東京まで乗る(およそ8時間半)ような使い方では,少し物足りない。まさに「寝るだけ」に近いものになっている(これくらいの方が,時間を有効に使うという面では,望ましいのだが)。むしろ,以前の「あさかぜ」に広島から東京まで乗る(およそ11時間半)くらいがちょうどよい。寝る前あるいは起きてから,少しうだうだする時間があればいい。その時間は,ぼーっとして過ごすもいいし,本を読むのもいいし,お弁当を食べたりするのもいいし,PCを取り出して仕事を片付けてしまうのもいいだろう。
 ところが,従来の開放型B寝台には,AC100Vのコンセントがないのである。PCは,バッテリーの残量を気にしながら使わなければならなくなる。最近は,ノートPCを列車に持ちこんで,(たぶん)仕事をしているだろう人の姿を見かけることも多くなった。700系新幹線の両端の席は,壁にAC100Vのコンセントが用意されている(コンセントのない編成もある)ので,仕事を片付けたいようなときは,この席を選ぶようにしている。新幹線よりももっとゆっくりと乗っていられる寝台車に,AC100Vのコンセントがないのが,残念だった。

結論として,「サンライズ」の「ソロ」の魅力は,次の点に集約される。

  1. シャワールームやミニサロン,自動販売機は,「ソロ」の車輌についている。これらが近いのは,たいへん便利である。
  2. ドアにカギがかけられる魅力は,なにより大きい。シャワーもミニサロンも,落ち着いて利用できる。
  3. 開放型B寝台とは違い,十分なスペースの荷物置き場がある。
  4. イヤホンを用意しておけば,NHK−FM放送を聴くことができる。
  5. コンセントがあるので,PCなども落ち着いて利用できる。

ところで,これまでに何度か乗ったことのある,「富士」「はやぶさ」のB寝台個室「ソロ」には,個室の入り口の上にある空間の奥の方に,コンセントがある。おそらく,室内の清掃などに使うための業務用のものだろう。ぎりぎり手の届かない位置にあるのだ。

Mamiya U, AGFA HDC100
客車の「ソロ」室内。

さて,今日の東京出張の目的であるシンポジウムは,10時からはじまり,18時近くまでおこなわれた。会場になった大学の,学生食堂で昼食をとることにしたが,朝食がパンだったせいか,無性に塩辛いラーメンが食べたくなった。ラーメン(380円)だけでは物足りないかな?と思って,大盛(+60円)にしたところ,予想よりもかなり量が多い。午後の講演やパネルディスカッションを聴く間,ずっとお腹が重かったものである。


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