撮影日記


2005年10月26日(水) 天気:晴

ラジカメの実力

プリンタ+スキャナや,VHSビデオデッキ+DVDレコーダなど,いわゆる「複合製品」は,数多くある。複合製品は,単機能製品とくらべた場合,個々の機能については劣っていたりすることもあるが,複合されたことで便利になった面もあったりする。たとえば,ラジカセも,ラジオとカセットテープレコーダを複合させた製品であるが,ラジオの番組や,ラジオで流れている音楽をちょっと録音したりするには,非常に便利である。ただし,単機能製品としてのラジオや,カセットデッキにくらべると,性能が大きく劣る場合もある。最初の例を見た場合,プリンタ+スキャナという複合製品には,設置スペースが小さくて済むというメリットがあるだろう。VHSデッキ+DVDレコーダという複合製品には,相互のダビングがやりやすいというメリットがあるだろう。
 カメラが関係する場合,どんな複合製品があるだろうか。たとえば,携帯電話やパーソナルコンピュータ,PDAなどに,ディジタルカメラ機能が内蔵されているような場合,これは複合成品であると言える。画像をディジタルデータとして記録し,それを伝達するという面において,便利である。また,携帯電話の場合は,カメラをいつも携帯して持ち歩くという新しい習慣を,人びとに持たせたという結果にもなっただろう。
 ディジタルカメラとしては,1999年に発売されたフジ「プリンカム」もおもしろい複合製品といえる。230万画素ディジタルカメラにインスタントカメラ「チェキ」が内蔵されたようなもので,ディジタルカメラの部分で記録した画像を「チェキ」のフィルムに出力することができる,というものである。

カメラとなにかほかの製品が複合されたものとしては,ナショナル「ラジカメ」が思い出される。これは,110判カメラとラジオが一体化された複合製品である。カメラとラジオが一体化された製品としては,コーワ「ラメラ」などもあるが,これについてはよくしらない。
 それでは「ラジカメ」の実力は,いかほどのものであろうか。

私のイメージとして,ナショナル(松下,パナソニックなどを含めて)というブランドは,カメラのブランドではない。最近では,ライカの名前を使っているディジタルカメラを,ある意味でいま話題の中心にあるような人に宣伝させているなど,カメラ(ディジタルカメラはカメラではない,という主張はまあここでは抑えておいていただくとして・・・)のブランドとしても市場に存在を認められつつあるようだが,私のイメージでは,むしろラジオのブランドである。友人たちがもっていた「クーガ」や「プロシード」はいいラジオだと思ったし,私がもっている「ワールドボーイGXO」もたいへんよいラジオである。
 だから,この夏に入手した「ラジカメC−R3」のラジオ部分には,ちょっとした期待があった。ただ,選局ダイアルが,非常に使いにくい。室内では,受信状態が必ずしもよくないので,屋外(太田川放水路の土手)でどれくらいの放送が聞こえるか,試してみることにした。

今日の比較対象は,ホームセンターで安く売られている,オーム「RAD−311N」という短波ラジオを使った。これは,FM以外は,十分に実用的な性能をもっていると感じている。さっそく,「RAD−311N」と「ラジカメC−R3」で受信を試みた。受信結果は,以下の通りである。

放送局kHzRAD-311NラジカメC-R3備考
NHK岡山1 603ラジカメで受信できたのが岡山局か大阪局かは未確認。
NHK大阪1 666
NHK広島2 702 
KRY(岩国) 927× 
NHK三原1 999× 
NHK広島11071 
RCC(広島)1350 
FEN(岩国)1575 

オーム電機「RAD-311N」とナショナル「ラジカメC-R3」

「RAD−311N」で弱く受信できる局は,「ラジカメC−R3」ではほとんど受信できないようである。「ラジカメC−R3」は,選局ダイアルが操作しにくいので,あえて感度を抑えているのかもしれないし,古くなって性能が落ちているのかもしれない。もう少しよい結果を期待していたので,少々残念である。


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