撮影日記


2005年10月18日(火) 天気:晴

昔の雑誌は少し大きい

紀伊國屋書店で,透明のブックカバーをみつけた。同人誌などをきれいに保管するのに最適,みたいな説明が添えられていた。これは,古い雑誌などにかけておくといいかもしれないと思い,B5判用のものをとりあえず買ってみた。
 昔のカメラの資料として,「日本カメラショー総合カタログ」や古いカメラ雑誌をぼちぼちと集めていこうと思っている。ところが,これらの書籍の表紙は,本文よりは厚く,コーティングがされている場合もあるものの,非常に弱いものである。なんども本棚から出したり,本棚に入れたりを繰り返しているうちに,表紙がぼろぼろになってくる。1980年以前の「日本カメラショー総合カタログ」は中綴じ(紙を2つに折って,中央を金具で留めた製本様式。週刊誌などにも見られる方法。)になっており,表紙がはずれてしまいやすい。扱いは要注意なのである。
 また,古いカメラ雑誌は紙質があまりよくないのか,紙そのものが劣化しやすいように思える。保存環境が悪いのかもしれないが・・・・。
 今回みつけたブックカバーをかけておけば,少しは表紙の補強にもつながり,多少は扱いやすくなるのではないかと期待した。

このブックカバーは,以下のようにして使用する。

片方の表紙を,ブックカバーのポケット状になっているところにさしこむ。
反対側の表紙を,ブックカバーの帯状になっているところに通す。
テープをはがして接着面を出し,帯状になっているところに貼りつける。このとき,ブックカバーをひっぱって,表紙に適度な張りをあたえるとよさそうだ。

このようにして,「日本カメラショー」総合カタログにブックカバーをかけていった。
 さらに,古いカメラ雑誌(数はごくわずかだが)にもブックカバーをかけていった。ところが,いまのところ1冊だけ入手した,第二次世界大戦前の「アサヒカメラ」にブックカバーをかけようとしたとき,問題が発生した。

ブックカバーに入らないのである。

第二次世界大戦後の「アサヒカメラ」は問題なくブックカバーに入る。この2冊をくらべてみると,第二次世界大戦前のものの方が,B5判よりも微妙に大きいのである。実測してみると,次のようになった。

 「アサヒカメラ」1938年6月号「アサヒカメラ」1954年9月号
左右190mm182mm
天地261mm257mm

現在のB5判は,戦後に制定されたJIS規格によって,182mm×257mという大きさが定められているから,B5判の出版物は,この大きさに揃えられている。ちなみに,現在のA判,B判などの用紙サイズは,長辺と短辺の比が,およそ1:1.412になっている。これによって,用紙を半分に切っていっても,縦横比が変わらないという合理的なものである。
 一方,第二次世界大戦前の書籍は,明治期から使われていた四六判(127mm×188mm)を基準にしている。ところが四六倍判というもののサイズは254mm×188mmとなり,「アサヒカメラ」1938年6月号の実測値とは異なる。このサイズは規格サイズだったのかどうか,当時のほかの出版物の大きさとも比較してみたいものである。


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