撮影日記


2005年07月18日(月) 天気:晴

110(ワンテン)フィルムを買う

連休を利用して,大阪に帰っていた。広島へ戻る際,梅田のヨドバシカメラに立ち寄った。「ハリネズミカメラ」で使うための110カートリッジフィルムを購入するためである。
 最近,カメラ屋さんの店頭で110カートリッジフィルムを見かけることは少なくなった。現在,市販されているフィルムは,コダックの感度400のネガカラーと,フジの感度100のネガカラーくらいのようである(医療機器に使うためのポジフィルムも製造されているという話を聞くが,一般の市場で入手できるものではないようだ)。ヨドバシカメラの店頭には,幸い,どちらのフィルムもあったので,とりあえず2本ずつ買っておくことにした。
 ちなみに,広島でも,110カートリッジフィルムを店頭に置いてある店はいくつかあるが,コダックの感度400のものを見かけることはなく,フジの感度100のものが隅の方に数本置いてある程度である。

110 cartridge film

正確なことは覚えていないが,110カートリッジフィルムが,店頭から急速に姿を消したのは,初代「写ルンです」の登場(1986年7月)とほぼ同時期だろう。いや,当時すでに需要が減りつつあった110カートリッジフィルムの在庫をさばくために,初代「写ルンです」が発売された,と考える人もあったようだ。あれからおよそ20年,いまだに細々とながら,110カートリッジフィルムが供給されつづけていることは,ある種の驚きすら感じる。ディジタルカメラの普及により,フィルムの需要が次第に減っていくという現状もあるが,フィルムというものに対する需要は,案外と根強く残るのではないかという期待ができる事実である。

ところで,「ハリネズミカメラ」は,一種のトイカメラ,おもちゃカメラである。それはきわめてチープなもので,精度や画質という言葉とは無縁に感じられる。それでもいちおう「仕様」というものが公開されており,それによるとシャッター速度は1/100秒,レンズのF値はF11とのことである。感度100のフィルムを使えば,日中の撮影にちょうどよさそうである。それでも,曇天の日が続いたり,夕景を撮りたくなったりしたら,感度400のフィルムも使いたくなるだろう,そう考えて,2本ずつ購入したのであるが,週間予報によれば,当分,晴天が続きそうである。しかも,猛暑の気配すら感じられる。
 とりあえず,感度400のフィルムは,たちまち必要なかったかもしれない。


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