2005年06月26日(日) 天気:曇
存在を忘れられたマミヤの35mm判カメラ
先日,大洲カメラのジャンクコーナーから発掘した「マミヤM」は,巻き上げ動作が正常ではなかった。分解して,少しいじってみたところ,この部分は正常に動作するようになった。
「マミヤM」は,いわゆるフルオートコンパクトカメラである。1980年代半ばに,マミヤは35mm判カメラの製造から撤退したようだ。それからすでに10年以上が経っている。最初からマミヤの35mmカメラの存在を知らない人もあるだろうし,マミヤの35mm判カメラがあったことを忘れてしまった人もあるだろう。
ここで,マミヤの35mmカメラの最末期の製品をまとめておこう。
種別 |
発売年月 |
機種名 |
コメント |
コンパクトカメラ |
1979年12月 |
マミヤ135EF |
マミヤ初のフラッシュ内蔵カメラ。 |
1980年05月 |
マミヤ135AF |
マミヤ初のオートフォーカスカメラ。 |
1981年07月 |
マミヤU |
非常にコンパクトなカプセル型デザインのカメラ。 |
1982年03月 |
マミヤEF2 |
お天気マーク式露出調整の簡便なカメラ。 |
1982年11月 |
マミヤM |
AE,AF,自動巻き上げのフルオートカメラ。 |
1983年9月 |
マミヤUオートフォーカス |
小型カプセルデザインのAFコンパクトカメラ。 |
1983年11月 |
マミヤMタイムメモリー |
マミヤMにクオーツデート機構を搭載。 |
最後に発売された35mmコンパクトカメラは,「マミヤMタイムメモリー」という。このカメラに,クオーツデート機構が搭載されていなかったときのモデルが,「マミヤM」である。「マミヤMタイムメモリー」は「マミヤM」のクオーツデートモデルであると考えられるので,最後の35mm判カメラは1983年9月の「マミヤUオートフォーカス」というべきかもしれない。
35mm一眼レフカメラでは,ZEが最後のシリーズとなった。絞り優先AE専用のZE,マニュアル機構を追加したZE−2,マルチモードAEのZE−X,そして最後のZMの4機種である。
種別 |
発売年月 |
機種名 |
コメント |
35mm一眼レフカメラ |
1980年07月 |
マミヤZE |
絞り優先AE専用のシンプルなカメラ。 |
1980年10月 |
マミヤZE−2 |
ZEにマニュアル露出機構と手ぶれ警告機構を追加。マニュアル露出時には,露出計は動作しない。 |
1981年11月 |
マミヤZE−X |
マルチモードAEカメラで,絞りやシャッター速度の設定値で適正露出が得られないときには,自動的にモードを変更するクロスオーバー機構を取り入れた。 |
1982年10月 |
マミヤZM |
絞り優先AEとマニュアル露出のできるカメラ。マニュアル露出時にも,露出計が使用可能。 |
コンパクトカメラ,一眼レフカメラとも,およそ1年ごとに,新製品が登場していたようだ。すると,1983年に登場する予定だった一眼レフカメラはあったのだろうか?と気になるのである。
忘れ去られたようなマミヤの35mm判カメラであるが,まだまだ忘れていない者がいることを,忘れないでいてほしい。
さて,なんとか動作するようになった「マミヤM」であるが,このAF機構は,コンパクトカメラでよくみられるアクティブ式ではなく,パッシブ式になっているらしい。室内では,ファインダー内に表示される測距結果が,どうもあやしい。そこに理由があるのだろうか。
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