撮影日記


2005年06月05日(日) 天気:曇のち晴

茅葺き屋根を求めて

なんとも不思議な報道がある。道路わきにあるガードレールに,謎の金属片がついているというのだ。これに接触してケガをした人があったことから,存在が問題視されるようになった。調べてみると,日本全国に分布しており,その数は2万箇所を越えるという(後日6月8日の報道では3万8千箇所で確認されたという)。広島県内にも,1000箇所以上確認されたというが,残念ながら,私はそれを1つも目撃していない(目撃していたとしても,まったく気がついていない)。
 ガードレール施工業者によれば,このような金属片はガードレールの部品ではない,ということである。また,これまで気がつかなかったものが,短期間に多数確認されたこともあってか当初は,人為的ないたずらか?という報道が主であった。その後,この金属片の有力な正体の1つとして,接触事故を起こした自動車の破片というものが指摘されている。しかし,ガードレール自体に接触事故の形跡がないケースもあり,ほかの要因もあるのではないかといわれている。
 初期の報道では,「いたずら」の可能性も指摘されていた。鉄道施設への「いたずら」が多発していたことや,これまで気がつかなかったものが短期間に大量に見つかったことなどから,インターネットなどを利用して全国同時多発的におこなわれたり,その後,模倣しておこなわれたりしたのではないか?という可能性である(「宇宙からの電波と交信するために,我々が取り付けたアンテナである。」という団体の存在は,考えられていなかったようだ)。ともあれこの金属片はキケンなものなので,迅速に処理をされることが,まずは必要だろう。

宇賀大橋今日は午後になってようやく時間が空いたので,以前から気になっていたところへ行ってみることにした。安佐北区の西部に,宇賀峡というところがある。地図を見るとここに至る道はさらに奥へ続いており,その先に高山という集落がある。最近,茅葺き屋根の建物になんとなく興味があり,こういうところにはそんな建物があるかもしれない,という期待があったのである。
 国号191号線を走って,旧・小河内駅の先から,板張りのつり橋「宇賀大橋」(右の写真)を渡り,宇賀峡への道をあがっていく。周辺は植林地帯であるが,昨年の台風の影響なのか,全体にやや荒れ気味である。道は狭いが,ところどころ退避できるスペースもあり,そもそも対向車に会うこともなく,順調に進んでいくことができた。
 そして,1軒の立派な茅葺き屋根の家を遠望することができた。この先には,小学校の跡を示す門柱が残っており,かつては多くの人が暮らしていたものと思われる。

茅葺き屋根の家と小学校跡の門柱

道中のガードレールに,謎の金属片は見られなかった。いや,宇賀峡に沿った道には,ガードレールがなかった,というべきか。


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