撮影日記


2005年04月15日(金) 天気:晴

Lomographyという流行に
いまさら影響されてみる

かつて「ロモ」というカメラの流行があった。「ロモ」とは,ある旧ソ連製のコンパクトカメラを指す呼び名として使われていた。このページを読まれる方であれば,「ロモ」はメーカーの名称であってカメラの名称ではないこと,そのカメラの名称は「LC-A」であることはご存知のことであろう。
 「ロモ」は,なぜか突然人気になった。そして,ウィーンでその再生産が企画されたことから,現在も同型のカメラが生産されている。そして,さらに何種類かの「トイカメラ」も企画されている。

トイカメラとは,その名の通り,「おもちゃ」のような簡便なカメラである。しかし,単に簡便なだけでなく,ふつうのカメラにはないような機能をもたせたものもある。だから,基本性能的にはまさに「おもちゃ」であっても,それなりの存在価値がある,ということになるのだろう。
 そんななかで,気になるカメラの1つに「ポップ9」(POP 9)というものがある。これは,正面に9つのレンズが3列3行に並んでおり,1つの画面に同じ画像を9つ写しこむというものである。ひとつひとつのレンズに色フィルタでもかけておけば,だれでもすぐに,アンディ・ウォーホルの「マリリン」のような写真をつくることができる!かもしれない(笑)という遊び心のあるカメラだ。
 このカメラがいったいいくらで売られているのか,いろいろなWWW上の通信販売サイトなどを眺めてみた。すると,おおむね6,000円前後である。これだけの遊び心のために,6,000円はちょっと大きすぎる出費かもしれない。ところが「東急ハンズ」では,3,990円で売られている。「東急ハンズ」といえば,いろいろよいものが売られているが,どれも一様に高く売られている,そんな印象があるだろう。そんな「東急ハンズ」の方が,低価格が魅力のはずの通信販売よりも安いのである。こんなことがあっても,まあたまにはいいのだろう。

Lomography POP9

別のタイプのトイカメラとして,「サンプラー系カメラ」とよばれるものがある。これは,4つないし8つのレンズをもち,少しずつ時間差のある画像を,1つのコマに写しこむものである。いわゆる「分解写真」をお手軽に撮ることができるカメラである。このシリーズの1つに,フラッシュ内蔵のものがラインアップされている。フラッシュによる分解写真をお手軽に撮ることができる,というのは,かなり興味深いものがある。
 この遊び心の対価は,8,000円ほどである。やはり,安いものではない(笑)。しかし,たまにはこういう「トイカメラ」に興味をもって眺めてみるのも,悪いことではないだろう。
 先日まで使っていたステレオカメラが,こっちを見て笑っているようだ。

「こういうのも,たまには楽しいでしょ。」って。


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