撮影日記


2004年05月22日(土) 天気:くもり

ネコを撮った日

ハーフサイズカメラは経済的

身の回りのものをなにげに撮影するときには,フィルム代を気にする必要のないディジタルカメラが有利だろう。ところが残念なことに,私は,フィルムに匹敵する高品位な画像の得られるディジタルカメラを持っていない。
 だから,というわけではないが,今日はハーフサイズのカメラを持ち出してみた。持ち出したカメラは「オリンパスペンD3」である。大口径レンズと露出計を内蔵し,ピント,絞り,シャッター速度がそれぞれ調整可能な,オリンパスペンシリーズの上位モデルである。ハーフサイズだから,36枚撮りフィルムをめいっぱい使い,いわゆる「0円プリント」の同時プリントサービスを利用すれば,プリント1枚あたりのコストは10円未満になってしまう。ディジタルカメラよりもコストパフォーマンスがよいのではないだろうか(笑)。
 オリンパスペンなどのハーフサイズカメラが流行していたころは,カラーフィルムが高価だった時代である。1本のフィルムでたくさん撮ることができるという点も,ハーフサイズカメラの人気がでた理由の1つだったとされる。現在は,カラーフィルムやプリントの価格が安くなったわけだが,それでも同じ価格でたくさん撮ることができるという魅力は色あせない。

オリンパスペンD3

今日,歩いてみたこのあたりは,ネコ(野良ネコなのか飼いネコなのかは知らない)が多いように感じられる。路地裏を歩いてみるとさっそく,茂みのなかにネコがいるのを見つけた。オリンパスペンD3は,大口径レンズを搭載しているので,よく出回っているオリンパスペンEEシリーズよりは,こういう日陰での撮影に有利である。

 ネコは,なにか獲物を狙うかのように,そろそろと歩みを進める。私の存在は,どうも無視されているらしい(笑)。ネコが歩みを進めるのにあわせて,少しずつピントをずらしながら,次々にシャッターを切っていく。枚数なんて気にしない。いや,これくらいのペースでシャッターを切らねば,フィルムが終わらない。オリンパスペンD3のフィルムカウンタは逆算式。たくさん撮ったつもりでも,残りのコマ数は,まだ40以上あった。これが,ハーフサイズの魅力である。
 このあともいろいろと撮り歩いてみたが,やはりフィルムはなかなか終わりに達しない。これが,ハーフサイズの辛いところである(笑)。

カメラにもいろいろあるが

ハーフサイズのカメラも,いろいろな種類が出回っている。代表的なカメラとしてはオリンパスペンのシリーズがあるが,リコーオートハーフのシリーズも多く出回っている。これらの大ヒットの影響もあり,ペトリ(これはリコーよりも先に登場したようだ),キヤノン,フジなどからもハーフサイズのカメラが登場している。ただしいずれも,ピントが目測式あるいは固定焦点式のカメラである。ピントをきちんとあわせられないという点に,少々不満が残るのである。
 ピントがきちんとあわせられるタイプのハーフサイズカメラには,どんなものがあるだろうか。
 距離計連動式のハーフサイズカメラとしては,ニコンS3Mというものがあったが,これはどちらかというと特殊なカメラであり,現在の取引価格は数100万円単位であるとのことだから,無視する。一眼レフ式のハーフサイズカメラとしては,オリンパスペンFが代表的といえるだろう。また,コニカには,フルサイズとハーフサイズを切り替えられるタイプの一眼レフカメラがあった。ただこれは,ハーフサイズカメラの魅力である「コンパクトさ」とは無縁なカメラである。
 ぐぐっと新しいカメラとして,京セラの「サムライ」も,AF式ではあるが一眼レフ式のファインダーを持つハーフサイズカメラだった。今回,ネコを撮りながら,なんとなく「サムライ」に興味がわいてきたのである。
 しかし,オリンパスペンやリコーオートハーフのようなコンパクトさが,ハーフサイズカメラの最大の魅力であることは無視できない。


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