撮影日記


2004年01月11日(日) 天気:曇

ピンホールカメラで何を撮ろうか

「ふろく」で撮ってみた

昨日は,ダイソーの「カメラくん」のほかに,学研「大人の科学マガジン」ふろくのピンホールカメラの試し撮りもおこなった。結果を早く見たかったので,いつものキタムラでネガ現像を依頼し,そのうち何枚かをプリントしてもらった。そこで,ちょうど,友人とその子どもさんと出会った。その子どもさんは,ピンホールカメラで撮った写真を見て,こう言った。

油絵みたい。

油絵に似合う被写体ってなんだろう?私は,ピンホールカメラで「廃屋」を撮ってみるとどうだろうか,と思いついたのである。

廃屋を求めて

もしかすると,廃屋を撮るという行為は,非常に悪趣味かもしれない。その建物はどういう事情で廃屋になったのだろうか,いろいろなことが想像できる。別に家を建てたので使わなくなっただけなのか,何か事情があってそこに住めなくなったのか。きちんと片付けられているように見える廃屋もあれば,内部も散らかり放題になった(夜逃げでもしたのか?)ような廃屋もある。また,廃屋といえども,少なくともかつては,個人の生活のあった場所ある。それを撮ることは,プライバシーを覗いているような気もしてくる。
 しかし,廃屋にはいろいろな事情が想像できるだけに,いろいろな物語も生まれそうである。つまり,絵がなにかを語りそうなのである。だからこそ,ピンホールカメラで撮ることが似合うのかもしれない。ピンホールカメラで撮った写真は,あまり解像されていない(ピンホールの精度に,かなり左右されるのだろうが)。はっきりとものを写しとることができないから,覗き見をしたという気持ちも薄くなるかもしれない。細かいところが見えないから,見るときに想像力をかきたてられるという効果も,期待できるかもしれない。
 そこで,廃屋を求めて,クルマを走らせた。

廃屋満タン

ハイオク満タンにして出発した。行き先に少し迷ったが,しばらく訪れていない,作木村(常清滝)方面へ向かうことにした。吉田から美土里,高宮,作木へと進んでいく。そしてその道中,何箇所かで廃屋をピンホールカメラで撮影した。とりあえず,廃屋満タン(笑)である。ただ,絵としての結果については,まだ不満が残る。
 このルートはこれまでに何度も通ったが,立ち寄って写真を撮ることは少なかった。今回は,廃屋を探しながらも,その道中に,季節ごとに追いかけてみたい新たな被写体にめぐり合うこともできた。新たな機材は,新たな被写体に導いてくれる。
 そのあと,作木から羽須美,瑞穂,大朝,千代田を通って帰路についた。帰路は,ほとんど,ただクルマを走らせただけであるが,たまにはこうして,ただ走らせてみるというのも,おもしろいかもしれない。


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