撮影日記


2003年11月30日(日) 天気:曇一時小雨

可部線存続問題に思う (7)

JR西日本として最後の日

いよいよ,可部線の,可部と三段峡の区間を,JR西日本が運行する最後の日となった。沿線は,おそらく相当な人出であろう。こんな日に出かけても,人ごみがうっとおしいだけである。まだまだこの区間は撮り足りないわけだが,今日1日がんばったところで,新たに撮影できるシーンなどたかがしれている。だから,撮影は29日までにしておいて,今日は撮影に出かけないでおこう・・・・
 ・・・・と,ずっと考えていた。しかし,先週になって突然,29日に仕事が入ってしまった。こうなると状況が変わってくる。29日に出かけられないなら,30日に行くしかないわけである。沿線に人は多いだろうが,臨時列車も走るらしく,多少は撮影の機会もあるだろう。場合によっては,その人ごみだって,貴重な記録になるだろう(それを狙って撮りに出かける人も多いと思うが)。
 情報によれば,通常の臨時快速列車のほかに,団体専用の臨時列車が運転され,その列車の発着時に,簡単なセレモニーがあるという。せっかく出かけるならば,最後にそれも撮っておきたいと考えた。

朝から人が多い

今日の撮影は,次のように計画した。

  • 戸河内駅で朝一番の三段峡行きを撮る。
  • その折り返しの加計行きに上殿駅まで乗る。
  • 上殿駅からバスで戸河内駅に引き返す。
  • お昼過ぎの団体専用臨時列車を安芸飯室駅で撮る。
  • 中国道を利用して三段峡駅に先回りし,団体専用の臨時列車を迎える。
  • 朝,乗車する区間を上殿駅までとしたのは,その駅の近くを,列車が到着した5分ほど後に,三段峡方面に行くバスが通るからである。この日,三段峡駅も加計駅も,朝からかなりの人混みだったらしい。戸河内駅は,忘れられたかのように,人が少なかったということのようだ。
     なお,お昼過ぎの団体専用臨時列車を,安芸飯室駅で撮ろうと考えたのは,そこが中国道の広島北ICにもっとも近いからである。しかし,安芸飯室駅にはすでにクルマがたくさん集まっており,駐車することができない。そこで,予定を変更して,次の布駅で撮ることにした。

    だからバスは不安になる

    朝,戸河内駅には,あまり人がいない。いわゆる鉄道マニアがもっと集まっているかと思ったが,それらしい姿はほとんどない。しかし,テレビ局の取材のような人の姿があり,やはり今日は重要な区切りの日であることを思わせてくれる。
     三段峡行きを撮った後,それが折り返してくる列車に上殿駅まで乗車したが,さすがに人が多い(9月に三段峡まで乗車したときのような激しい混み方ではなかったが)。しかも,途中で乗ってくる人,降りていく人も多い。地元の人びとが,惜別乗車のような乗り方をしていたようだ。上殿駅でも私を含めて,何人かが下車した(それでも車内はまだ混んでいる)。私は発車する列車を撮っておこうとカメラを構えた。すると,目の前で列車に手を振る人がある。つい,その人にピントをあわせてシャッターレリーズボタンを押してしまったわけだが,とりあえず手を中心にトリミングをしてみた。
     三段峡方面に戻るバスは5分ほどで来ることになっていたが,予定の時刻になってもバスは来ない。こうなると,「本当にバスは来るのだろうか?」と少し心配になる(笑)。結局,バスは5分ほど遅れて姿を見せたのだが,このように時刻があてにならないような不安感が存在することが(まあ,数分くらいの「遅れ」なら実質的に大きな問題ではなく許せるのだが),バスの問題点の1つであるといえるだろうか。


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