撮影日記


2003年11月24日(月) 天気:晴ときどき曇

アルミケースはハードなケース

可部線を撮る

JR西日本が可部線を運行するのも,あと1週間である。今日は,可部線を撮るためにでかけることにした。先月あたりから,沿線には,カメラやビデオカメラを携えた人の姿を多く見かけるようになっている。これからの1週間は,さらに人が多くなるだろう。
 今日の機材は,いつものごとく,マミヤユニバーサルプレスのセットと,スリックのザ・プロフェッショナルである。撮影機材を持ち運ぶとき,撮影する場所によって,収納するバッグやケースを使いわける人も多いだろう。私の場合,それなりの距離を歩く必要があるときにはリュック型のカメラバッグを使っている。これは,機材の運搬は楽である。その反面,機材の出し入れは少し難しい。一方,歩く距離が短いときは,ショルダー型のバッグを利用してきた。これには,機材の出し入れがやりやすいというメリットがある。
 ところで,最近,アルミケースを2個いただいた。日本プロフォートのU型というものである。アルミケースは,布や革のバッグと異なり,伸びて膨らむことがない。したがって,機材が入らないときは,どんなに無理をしても入らない。そのため,私はこれまで,アルミケースを使うことに関心はなかった。ところが,いただいたこのケースは十分な容量がある。普段,撮影に使いたい機材は十分に入るので,今日はこのケースに機材を詰めて持っていくことにした。アルミケースは丈夫なので,中の機材が衝撃から守られるというメリットもあるという。
 アルミケースは,ハードなケースなのである。

踏み台にもなるし椅子にもなる

今日も数箇所で撮影を試みた。このアルミケースは,よく使っているリュック型のカメラバッグと違い,機材の出し入れがしやすく,効率的に動くことができる。
 殿賀駅と上殿駅の間で,川の堤防上から可部線がよく見える場所がある。ここには最近,多くの三脚が並ぶ光景が見られるようになった。撮りやすそうな場所だからと思い,これまでずっと素通りしてきた場所だが,さすがに,今日はここで撮っておこうと考えた。三脚をたててカメラをセットし,列車の通過を待つ。その間,アルミケースを椅子がわりにして座っておけば,楽である。
 安野駅では,ホームから可部方向に神社が見える。そこに紅葉した木があるので,これを撮ろうと考えた。ホーム上にはすでに先客がいた(笑)。彼の邪魔をするわけにはいかないので,ホーム上で彼と横並びで撮影するしかない。ところがその位置では,画面下部にどうしてもホームの先端がはいってしまう。もう2,3歩,前に出たいが,そうするわけにはいかない。そこで,三脚を思い切って高く伸ばしてみた。そうすることで,ホームの先端が画面にかからなくなった。しかし,絞りやシャッター速度が確認できない。そこで,アルミケースの出番である。このアルミケースを踏み台にして,シャッター速度などを確認し,無事に撮影することができた。
 アルミケースは,ハードなケースなのである。

ともあれ重い

坪野駅から少し三段峡方面に進んだところに,国鉄の路線延長が2万kmに達したことを記念する碑がある。この碑そのものは,これまでにも何度か撮っているが,この碑のところを列車が通過するシーンを撮ったことがないことを思い出した。
 碑のところまでくると,ここにも先客がいた。やはり,先客はいい場所をキープしている(笑)。まあ,お互い邪魔にならぬように撮影を済ましたが,列車を待つ間,アルミケースは椅子としてたいへん役に立ったのであった。
 ただ,この碑のある場所の道はあまり広くない。また,クルマを止めるとしても,そこは他人の家の前だったりする。なので,私は駅のそばの少し広いところにクルマを置いて,そこから碑のところまで歩いたのであるが,こういうとき,アルミケースは重いことを痛感する。中に詰めた機材も重いが,ケースそのものも重い。しかもそれを片腕の力だけで持たねばならないのである。さらに,角が足にあたって,こちらも痛い。
 アルミケースは,ハードなケースなのである。


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