撮影日記


2003年11月03日(月) 天気:曇

ぐるっと1周 紅葉狩り

晴の特異日

11月3日は,「晴の特異日」と言われる。「特異日」とは,気象学上の意味はないが,統計上,ある天気がとくに現れやすい日を言う。11月3日は,なぜか「晴れ」の日が多いのだ。しかし,今日は昨日に引き続き,天気はすぐれない。しかし,雨が降っているわけではないようなので,軽く紅葉狩りにでかけることにした。
 まずは,筒賀神社の大イチョウを拝みに行く。イチョウは色づきはじめていた。例年通り,次週くらいが黄葉の最盛期になるであろう。イチョウを撮影していると,国道186号線を走るクルマやバイクがつぎつぎに立ち寄っては,また出発していく。みんな,紅葉狩りとして,走り回っているのだろう。
 今日はここの神事の日なので,それをゆっくり見せていただくのも1つの楽しみ方なのだが,たまにはクルマでうろうろと紅葉狩りをしてみるのもいいだろうと,あまり行くことのない吉和方面へ向かった。

瀬戸の滝

筒賀から吉和へ向かう国道の両側に見られる紅葉は,見ごたえのあるものだった。吉和からは,立岩ダムを通って戸河内へ抜ける道を進むことにした。この道を走るのは,はじめてである。しばらくは対向車を心配する必要のあるような道だったが,数km進むと,あまり気にすることもない道になる。
 しばらく進むと,「瀬戸の滝」というところの入り口に着いた。そこには,十分な駐車スペースがあり,すでに多くのクルマが止まっている。「瀬戸の滝」は,以前から一度,訪れてみようと思っていたところであることを思い出した。滝まで800mとのことである。今日はリュック型のカメラバッグを用意していないので,スリック・マスターと,Ai Zoom-NIKKOR 35-70mm F3.5SをつけたニコンF3だけを持って行ってみることにした。
 結論から言えば,瀬戸の滝は,けっこう見ごたえのある滝である。そこへ至る遊歩道もきれいに整備されていて,訪れやすい。 また,遊歩道から見る川の流れも,変化に富んでいておもしろい。ただ,瀬戸の滝は,2段になっているようで,遊歩道の終点からは,下段しか見ることができない。駐車場まで戻ってみると,すぐ横に,十方山登山道があり,その道標には「十方山山頂・瀬戸の滝」と記載されている。これを行けば,瀬戸の滝の上段を見ることができるのかもしれない。ま,次回訪問時の課題だ(笑)。
 ちなみに,ここにあるトイレは,非常によい。快適である。だからといって,住み着かないように(笑)。

公共交通機関のアクセスがほしい

瀬戸の滝から,戸河内方面に向けてクルマで走る。ところが,これがけっこう距離がある。途中,集落がいくつかあって,そのたびに「そろそろ戸河内の町が近いのか?」と思ったものである。ところで,瀬戸の滝と同様に,それらの集落にも,バス停の標識のようなものは見あたらなかった(見落としたのかもしれないが)。戸河内町周辺には,三段峡以外にも,自然の見どころがたくさんありそうだ。しかし,それらのほとんどは,マイカーでなければ訪れることができない。
 三次の方では,「やまなみルートバス」と称して,主要な観光地を巡る定期バスを(観光シーズンの週末などに)運行しており,そのバスに自由に乗り降りできるフリーパスが発行されている。戸河内でも,似たような制度が導入できないものだろうか?たとえば,三段峡には,入り口が5箇所ある。そのうち,公共交通機関のアクセスがあるのは,柴木(JR三段峡駅)と,そこから定期マイクロバスの便で結ばれている水梨だけである。ほかの3箇所,餅ノ木,田代出合,樽床ダムの5箇所を定期的に巡回するバスがあれば,たとえば三段峡駅から樽床ダムまで歩くことにチャレンジしようと考える人も増え,自然を楽しもうと思う人がより多く集まると思われる(個人的には,あまり増えられても困るのだが (^^;)。
 いろいろな観光施設のそろった観光地は,どこにでもある。また,内容も似たりよったりのものになる。三段峡は,公共交通機関のアクセスのよい,自然を楽しめる観光地として,その独自性を強く出すことができるはずだ,と思うのは私だけだろうか。


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