撮影日記


2003年10月04日(土) 天気:晴

人の集まるところ

駐車場待ちのクルマの列

昨年末から今年の春にかけて,横川駅前は生まれ変わった。
 まず,ショッピングモール「CAZL横川」がオープン,ついで,フレスタというスーパーマーケットがリニューアルオープンした。最近,仕事の都合で種々の食材を探しているが,リニューアルしたフレスタは,品揃えがかなりよい方であることを思い知らされている。
 そのせいか,ここへ買い物にくる人は多いようだ。夕方になると,フレスタの前から中広通りに駐車場待ちのクルマの列が続く。週末になれば,これが日中の間,ほぼ続く。
 ちなみに,中広通りの向こう側では,西区民文化センターの駐車場待ちのクルマの列が続いている。西区民文化センターの場合,そのすぐ裏側に有料の立体駐車場があるのだが,そこへ行く人は少ない(ほんとうに,そこに用のある人だけが使うのではないだろうか?)。わずかな駐車料金をケチケチしているとしか思えないクルマの列は,見ていて非常に醜いものである。

醜い立体駐車場

ところで,フレスタの駐車場を待つ列は,ときとして非常に長くなっている。そのせいか,やがて店から離れたところに「臨時駐車場」が用意されるようになった。それでも,列が目立って短くなったようには見えない。そこに考えられる要因は,2つある。1つは,クルマで買い物に来るような人びとは,その100m少々の距離すら,歩くことを拒否している可能性である。もう1つは,駐車場の容量が増えたことで,さらに多くのクルマを呼びこんだ可能性である。
 やがて,本来の地下駐車場に加えて,店の前で立体駐車場の工事が始まった。近所の人や利用者から,店への苦情が集まっていたものと想像できる。利用者にとっては,駐車場に並ぶことの苦痛があるだろうし,近所の人にとっては,駐車場待ちのクルマの排ガスや騒音などが苦痛であっただろう(そして,排ガスや騒音については,クルマの中の人にはほとんど気にならないという点で,とくにタチが悪いのだ)。
 その結果として,フレスタの中広通り側に,大きな立体駐車場が作られた。その効果があったのだろうか,駐車場待ちのクルマの列は目立たなくなったように思われる。この立体駐車場ができたことにおいて,駐車場待ちのクルマが減少したことは,よい結果であるといえる。その反面,いくつかの悪い結果も存在する。1つは,景観の問題である。立体駐車場の外壁は,それなりに考えられたデザインが施されているが,存在そのものはかなり違和感が強い。また,店そのものも,中広通り側から見て,よく見えるように考えられたデザインになっていたようだが,そのデザイン的効果を完全に破壊しているように思われる。そして,最大の問題は,この立体駐車場ができたために,スロープがなくなってしまったことにある。

クルマ中心のライフスタイルは時代遅れ

フレスタの地下駐車場は,中広通り側に入り口と出口が,そして,店の裏の方に出口がある。しかし,中広通り側の出口は,使われていない。中広通り側の出口が使われることは,当面「ない」だろうと予想できる。店の前のスロープがなくなった結果,スロープを必要とする人に対しては,地下駐車場の「出口」側を通り,その先にあるエレベータを利用するように誘導しているようである。
 開店前には,十分に検討して考えられた地下駐車場であろうが,実際には容量的な問題や構造的な問題があったということである。その問題は,店にとってはどちらかというと「うれしい誤算」とも言えそうな,「クルマでの来店者が多かった」ことであろう。
 中広通り側の出口は,今後,正式に「歩行者用出入り口」となることを期待する。クルマを利用せずに店を訪れる人の利便性を,クルマのために犠牲にすることはできないはずである。


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