撮影日記


2003年03月27日(木) 天気:くもりときどき雨

横川駅新電停

横川駅前が変わる

横川駅前の再開発が進んでいる。横川は,交通の結節点であることから,その見なおしが計られている。そのなかのもっとも大きな動きは,路面電車の横川駅前終点の移設であろう。従来,横川駅前の三叉路で国道54号線とともに右折し,国道の真中で終点になっていた。これを,横川駅のそばへ乗り入れるように移設するものである。
 さらにJRの改札口の移設も進められることになっており,完成すれば現在よりもJRと路面電車の乗り換えのために歩く距離が,大幅に短縮される。また,路面電車の終点から横川駅,さらに西に隣接するショッピングモールまで連続した屋根がかけられることも予定されている。これらが完成すれば,JRと路面電車の乗り換えがたいへん楽になることは容易に想像がつく。
 また,国道の真中にあった路面電車の終点のため,この部分が事実上片側1車線しかないような状態であった。終点が移動したことにより車線が確保され,この部分の道路交通もスムースになると期待されている。もっとも,これまで一般的には,道路がよくなると流入する車が増え,期待したほど流れがスムースにはならないという例が少なくないらしいが・・・・。

新ターミナル完成

昨年12月に,横川駅西側に新しいショッピングモールがオープンした。そして,今日,路面電車の新しいターミナルが完成した。これに伴って,駅前広場も整備されるという。一気に洒落た空間に生まれ変わりそうだ。
 さらに4月下旬からは,横川から紙屋町方面へ直通(広電本社まで行くらしい)する系統(7系統)が登場する。JRで郊外から市内中心部に向かう人にとっては,利便性が増すことだろう。これまで,東方面からの利用者は広島駅で,西方面からは西広島駅で乗り換える例が多かったと思われる。横川で乗りかえるメリットは,乗り換えのために歩く距離が短いことと,雨の日も傘をささずに乗り換えられることにあると思われる。残るは,北からの利用者である。これまではバスで直接市内中心部に入ってきていたと思われるわけだが,横川の改良がどう影響するだろうか。以前にも書いたことがあるが,これがとくに可部線の利用状況にどういう影響が出るか,気になるところである。
 そうなると気になるのは,路面電車の運転頻度である。ターミナルは立派なものになったが,運行間隔がどの程度のものが予定されているのだろうか?

そして,旧電停は消えていく

横川駅前を発着する路面電車は,これまで江波行き(8系統)のみだった。ここに使われる電車は,900形(旧大阪市電)など小型のものが中心だった。そのため,各停留所も小さなものばかりであった。横川駅前新ターミナルへの移設に伴うように,途中の停留所もすべて新しく作りかえられている。みたところ,超低床車として話題になった5000形グリーンムーバ(全長30.52m)も入れそうな長いものになるようである。新設される7系統では,クリーンムーバのような連接車の運行も予定されているのだろうか?
 さて,国道のまん中に残った旧終点の電停であるが,さっそく撤去作業が始まっているようである。横川は,日本で最初にバスの運行がはじまったところとされている(可部との間を結んでいた)。そのバスはやがて廃業し消え去ったが,いま横川駅前は頻繁にバスが走る交通の要所であると言える。役目を終えた電停は消え去っていくが,新しく生まれ変わったターミナルが,横川の新しい時代を開いていくことになるのだろう。
 これが,広島という町全体に直接与える影響は大きくないだろう。しかし,長い目で見れば,また,間接的には非常に大きな影響を与えるものと期待している。


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