撮影日記


2001年06月03日(日) 天気:はれ

布駅の古レール 2

3月の芸予地震の影響で,現在,三段峡の遊歩道は,黒淵と出合橋の間が通行止めになっている。可部線の三段峡駅から入ると,とにかく黒淵までしか行けないのである。逆に,この機会を利用して,黒淵までをゆっくりと歩いてみることにした。先へ行けるとなると,どうしても,もうちょっと遠くへ行こう,と欲張ってしまうものである。
 さて,広島市内方面から,可部線の朝一番の列車に乗っても,加計までしか行くことができない。三段峡まで行ける列車を待っていると,三段峡につくのが11時になってしまい,時間がもったいない。そんなときは,広島バスセンター発のバスを利用する方法があるが,それでも8時半くらいになる。
 そこで,三段峡に朝一番に着く,可部線の列車に乗ることにした。広島市内からだと無理なので,戸河内ICのところの,道の駅までクルマで行き,最寄の上殿駅から可部線を利用するわけである。こうすれば,8時前に三段峡に着く。また,上殿〜三段峡の運賃は片道200円,往復で400円かかる,三段峡駅前の駐車場も1回400円であり,必要な金額は同じである,そうであれば,三段峡付近の方には申し訳ないが,同じ400円であれば,可部線に払わせていただきたい。

さて,今日,三段峡へ行こうと思いたったのは,モリアオガエルのタマゴが見たくなったからである。このタマゴは,木の葉に,泡のように産みつけられるものである。ちょうど,五日市の植物公園で,例年より1週間早く,モリアオガエルの産卵があった,というニュースがあったので,気になっている方も多かったのではないだろうか。
 三段峡では,峡谷を流れる水は,どこまでもきれいだった。淵の深い色には,本当に吸い込まれそうになる。紅葉(こうよう)の季節もいいが,初夏の三段峡もいいものである。
 終点となる,黒淵まで,あと1kmを切ったころ,モリアオガエルのタマゴを見つけることができた。最初,1つだけが目に入ったので,それをしばらく撮っていたが,ふと見ると,そこらじゅうにたくさんある。ただ,汚れ気味?で,葉の間に密集していたりして,意外と目立たなかったりする。石垣の間に生える草にも,産みつけられてる場合があった。
 とりあえず,三段峡を訪れる目的は達成して,戸河内ICの道の駅に戻ることにした。

さて,「可部線プロジェクト」,特に,可部−三段峡の区間については,しばらく活動を休止するつもりだった。しかし,私が撮影にでかける主な場所といえば,常清滝か三段峡である。三段峡方面に行くなら,その行き帰りに「可部線プロジェクト」は十分に実行可能である。
 今日も帰り道に,先月の日記でも紹介した,布駅の古レールについて,他のレールも調べてみた。すると,刻印らしきものが,ほかにもいくつか認めることができた。もちろん,すべてを解読できるわけではないが,「1899 IRJ」(1899年製,発注者は日本帝国鉄道の意味)という部分だけは,はっきりと読めるものもある。
 布駅は,当初,貨物の搬出や資材置き場として使われていたらしい。そうすれば,再利用するための古レールも,一時的に,ここに集められていたのかもしれない。そういう「廃品」は,広島近辺から持ってこられたケースも多いだろうが,日本全国どこかあ来るかは,とても把握しきれないだろう。


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