撮影日記


2001年03月20日(祝) 天気:はれ

可部線 延命

3月18日,JR西日本は,可部線の部分廃止(河戸-三段峡)について,結論を先送りし,ふたたび試験増便を行うことにしたと発表した。
 これは「廃止を撤回」したものではない。あくまでも「先送り」である。この冬の試験増便は,比較的短期間のものであったため,一時的な「のってよ」運動やイベントであっても,その成果がすぐにあらわれたといえる。これはもちろん高く評価するべき成果である。

だが,JR西日本は,長期的な利用者の増加を望んでいる。そして,通勤や通学の利用者の伸びがほとんど認められなかったという。しかし,これにはやむをえない面もあるのではないだろうか。1つに,通学者も通勤者も,6ヶ月くらいの長い定期券を買うのが一般的だろう。そうであれば,年末も近づいたころから,急に通勤・通学の手段を変えるとは思えない。
 だからこそ,新しい年度が始まる,これからの乗客がどう伸びるかが,問題視されなければならない。イベントの集客力も重要だが,定期券の利用者を,鉄道会社側としては,もっと重要視しているはずだ。
 しかしながら,現在の可部線の運転形態は,加計などから広島市内方面への通勤・通学に適したものになっているとは言いがたい。また,通勤以外のビジネス利用を想定した場合,朝一番の列車に乗っても,広島着は7:45くらいになる。これでは,500系「のぞみ6号」にも間に合わない。たとえば,1992年ころには,まだ加計発4:49の列車があった。この時間の列車があれば,広島着は6:20ころになり,「のぞみ4号」にも間に合う。

逆に,広島市内から,三段峡方面へ,レジャー目的で可部線を利用することを考えてみよう。
 可部発の朝一番の列車は,加計までしか行かない。次の列車では,三段峡着は10時を過ぎてしまう。普通の観光客ならそれでも十分かもしれないが,三段峡をずっと歩きたい者にとっては,朝早いことはまったく厭わないので,できるだけ早い時刻に着きたい。
 だから,私は,「行き」にはバスを使う。横川を6:30くらいに通る「三段峡」行きの便があるので,これに乗れば8:30ころには到着する。もちろん,帰りはちゃんと可部線に乗るようにする(1999年6月中旬の日記参照)。

そこで,可部線の試験増便について,個人的には次のようなことを提案してみたい。
 ・「のぞみ4号」に間に合う,早朝の加計発可部行きの復活。
 ・可部発加計行き一番列車を三段峡行きに延長。
 実際には,その折り返し便も運転しなければならなくなるのだが,JR西日本にはぜひ検討していただきたいものだ。


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