撮影日記


2001年02月26日(日) 天気:はれ

のってよ かべせん

JR可部線は,広島市の横川から可部を通り,太田川沿いに三段峡へ至る路線である。
 当初は,さらに芸北町を通って島根県の浜田までの延長が考えられていたようであるが,その計画はすでに消え去っている。横川から可部までは,単線ながら電化されており,区間によっては10分おきに電車が走っている。しかし,可部から三段峡の間は,電化されておらず,1〜2両編成の気動車が1〜2時間に1本程度走る閑散路線である。
 この,可部と三段峡の間の路線について,今,廃止の検討が進められている。
(厳密には,可部から1駅,河戸まで電化を伸ばし,河戸−三段峡の廃止が検討されている。)

廃止が検討されている区間は,太田川沿いの景色のよい路線である。しかしながら,沿線の人口は少なく,利用者は減少傾向にある。また,徐行区間も多く,スピードアップも容易ではなさそうであり,運行するJR西日本にとっても,負担になりつつあるとのことだ。
 この11月から2月にかけて,今後,利用者が増える可能性があるかどうか,「試験増便」がおこなわれていた。それに前後して,沿線各地で「のってよ かべせん」「乗って残そう,みんなの可部線」などのキャンペーンが始まった。これには,微力ながらぜひ協力したかったのだが,仕事が非常に忙しくまったく時間がとれなかった。この週末,ようやく時間がとれるようになったので,遅ればせながら,乗りにでかけたのである。

横川駅を朝一番の電車に乗って,可部に向かう。可部で30分ほど待てば,加計行きの朝一番の列車に乗ることができる。加計の少し手前に,田之尻という駅がある。ここは,「日本の棚田100選」の1つである,井仁の集落への入り口でもあるが,実に素朴な雰囲気の,写真を撮りたくなる駅である。田之尻で降りて撮影し,加計から折り返してくる列車に乗って戻る計画である。
 この日,もし,天気がよかったら,三段峡を散策したかった。天気が怪しかったので,それはやめたのであるが,三段峡まで行くのであれば,行きは可部線ではなくバスを利用することになる。朝一番の列車では,加計までしか行くことができないのである。JR西日本には,このあたりの列車ダイヤについても,配慮をしていただきたいものだ。


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