撮影日記


2000年07月12日(水) 天気:はれ

F60D

最近のことである。いつもお世話になっている,カメラのキタムラを訪れると,店の人が突然,
 「いやあ,いいところに来られましたね。ちょうど今,いいものが入りましたよ。」
と,話しかけてくるのである。そのころ,この店で,Ai Micro-NIKKOR 105mm F4を買い損ねたばかりだった。ショウウィンドウへ案内されながら,その関係なのかなと期待していた。
 店の人が出してきたのは,F60Dである。いわゆる入門機だ。あまり興味のある機種ではないのだが,私としては「格安」に思われる金額を提示されたので,買ってしまった。それくらい,「格安」に感じたのである。もっとも,それなりの理由はあるわけだが,現在のところ,まったく問題ない。

そもそも,この日,キタムラを訪れたのには,別の理由があった。前の週にアルバムを買ったのだが,持って帰るのを忘れてしまった。それを受け取りにいっただけなのである。

さて,いざ,いろいろと使ってみると,このカメラは十分に使えることがわかった。
 ダイヤル式で選択する,イメージプログラムも,私にとっては新鮮でおもしろい。絞りを電子ダイヤルで操作する点には,なかなかなじめそうにないが,露出補正(個人的に,ほとんど使わない機能だが・・・・AEで補正をかけるくらいなら,最初からマニュアルを使うことが多い)とあわせて,ボタンやダイヤルが操作しやすく配置されている。しかも,シャッター速度を,1/2段刻みでセレクトできるカメラを所有するのは,はじめてだったりする(笑)。

F60Dは入門機とはいえ,やはり新しいモデルである。F-601あたりと比べてみると,シャッターの音が小さく,振動も少なく感じる。これは,よい点と言っていいだろう。F-601は中級機に相当するから,機能的にはF60Dとは比較にならない。F60Dは基本的なところは,しっかりとまじめに作ってあると感じた。
 F60Dには,MFレンズを使うときに露出計が動作しない,という機能的な欠点がある。そのために,あまり興味を持てなかった。しかし,露出計の内蔵されていないカメラを使う機会の多い自分としては,それはたいした問題ではなかったことに気がついた。
 ただし,これから,まじめに写真に取り組もうとする初心者の方には,あまりオススメしない。理由は,ケーブルレリーズが使えないこと(メーカーで改造対応できるが)と,プレビューレバーがないことである。F60Dは,あらゆる場面に対応できる,という性格のカメラではない。


左は,AF Zoom-NIKKOR 35-70mm F3.3-4.5,右は,Ai Micro-NIKKOR 55mm F2.8Sを装着したところ。MFレンズ装着時は,露出計は働かないが,M(マニュアル)モードにすれば,シャッター速度を設定して,シャッターを切ることができる。

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