撮影日記


1999年12月02日(木) 天気:はれ

びっくり!キミのカメラもAFに

今,35mm判一眼レフカメラは,AF(オートフォーカス)機が主流である。これらの原型となったものは,やはり,ミノルタのα-7000だ。α-7000は,測距センサや,レンズ駆動用モーターをカメラボディに内蔵させることによって,充実した実用的なシステムをつくりあげたのである。
 それ以前にも,オートフォーカスが可能な35判mm一眼レフカメラはあったが,必ずしも,幅広く受け入れられたとは言いがたい。

カメラボディに測距回路を組みこんで市販された,最初の35mm判AF一眼レフカメラは,ペンタックスのME-Fである。
 それ以前に,リコーから,「AF RIKENON 50mm F2」というレンズが発売されていた。レンズに,コンパクトカメラのような測距センサとモーターがとりつけてあり,KマウントのリコーXRシリーズのボディと組み合わせて,AF撮影ができるというものであった(「スクープアイ」と称していたようだ)。ちょうど,一眼レフカメラのレンズのかわりに,ジャスピンコニカをとりつけたような姿になる。そして,おそらくは,これが最初に市販されたオートフォーカスが可能な35mm判一眼レフカメラといえるだろう。
 このAFリケノンのような,レンズ単体に測距回路やレンズ駆動モーターを組みこんだAFレンズは,他のメーカーからも発売された。とくに,コシナから発売されたものは,現在のAF一眼レフカメラと同様に,TTL位相差検出方式をはじめて採用したものとのことだ。このレンズがあれば,旧来のボディでAF撮影ができたのだ。

そのような,単体AFレンズは,タムロンからも発売された。AF 70-210mm F4 (71A)である。タムロンならでわの交換マウント方式だ。交換マウントさえ入手すれば,あらゆるシステム一眼レフカメラで,AF撮影できるのである。
 そこで,早速,エキザクタにつけてみた。

なんと!エキザクタがAF一眼レフになってしまう。

AFの性能は,お世辞にもよいとは言えない。ピント合わせが遅いのだ。ある程度までは,シャーっとレンズが駆動するが,そこから,じりじりじりと動いて,ようやく「ピピッ」と音がして,ピントが合う。
 また,最近の35mm判AF一眼レフカメラでは,ピントがどこに合うかの目安がファインダー内に表示されているが,単体AFレンズを使うときには,そのような指標はない。そこが,使いにくい点である。
 しかし,エキザクタのような,クラシカルなカメラで,「ピピッ」と音がしてピントが合い,シャッターを切る。非常に妙な感覚で,愉快である。

タムロンAF 70-210mm F4レンズだが,インターナルフォーカス式のため,ズーミングやピント調整による全長の変化や,フィルター枠の回転がない。AF機構がなくても,けっこう,実用的なレンズである。

Exakta Varex VX, TAMRON AF 70-210mm F4 Internal Focus, NEOPAN SS


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