撮影日記


1999年05月30日(日) 天気:はれ

最近よくみかけるね,このウシ

日進堂で「ビトマチックIIa」と書いてあったカメラだが,単なる私の見間違いで,ちゃんと正しく「ビトマチックIIb」と書いてあった。「IIb」であっても,距離計とセレン露出計を内蔵しているはずなので,そこをもう一度,確認したかったのである。
 ふたたび,ウィンドウから出してもらってファインダー内を凝視してみた。中央に丸い部分が見えるので,そこが距離計だろう。しかし,なにも見えない。ピントリングを回しても,なにも変わらない。露出計は?針があるはずだが,なにも見えない。つまり,距離計連動と露出計が壊れているのか?距離計と露出計がないなら,背が高い分,魅力はなくなる。やっぱり,「ビトーB」の小ささ,かわいさの方がいい。

かわいいといえば,広島市内を走るタクシーの一部が,「GATEWAY」の広告塗装になっている。そう,まるで「ウシ」なのだ。ちょうどすれちがった女の子の集団がこう叫んでいたのが印象的だ。
 「最近,よくみかけるね,このウシ」
 ところで,現美バス(バスセンター−広島市現代美術館無料送迎バス)が廃止になってから,現美に行きにくくなってしまった。「ウシ」なタクシーが登場する反面,便利だったバスがなくなっていく・・・・・

今日は,まず「ひろしま美術館」で「20世紀静物画の展開」を見た。入り口にあった,巨大な「スクリーム人形」がいなくなったのは寂しい(笑)。パンフレットの表に印刷されている,ボナールの「さくらんぼを盛った高杯」は,背景の色調が押さえられていて,絶品であった。しかし,パンフレットでは,その押さえられた背景を無理に表現しようとしたのか,色がおかしい。アグファのフィルムで撮って,安いDPEに出したような変な色になっている。もっと落ち着いた感があるので,実物を見て欲しい。
 つづいて,現美に行ったが,以前ならここで送迎バスが使えたわけだ。しかたないので,23-1「比治山トンネル」経由のバスに乗った。「段原中央」(サティの前)からスカイウォークを通っていけばいいんだが,これが,便が少なくて不便なのだ。
 現美では,ガラスの巨匠「デイル・チフーリ展」の最終日であった。これについては,細かいことをとやかくいう必要はない。「美しい」のである。見逃した方は,残念でした。バカラガラスの完成された美しさもいいが,こういう演出された空間の美しさは,誰もが素直にきれいだと感じるだろう。


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