撮影日記


1999年04月06日(火) 天気:嵐のち曇ときどき小雨

14mmを使いこなせ!

今,部屋の中においているサボテンに花がついている。先日から購入を考えていた超小型三脚だが,このサボテンの花を室内で撮るために,今日,購入した。結局,スリック「プロミニ」である。普段使っているバッグにいれても邪魔にならず,なにか使い道があるだろうと思う。
 購入したのは,カメラのキタムラ宝町店。ここでは,先日,シグマのレンズを購入した。そう,ニコン信者である私だが,ついに邪教のレンズを入手することにしたのである。他でもないが,ニコン様には存在しない焦点距離のレンズだから,やむを得ないんだ,と自分には言い聞かせている。

はじめて購入した邪教シグマのレンズは,14mm F3.5というものだ。そう,ニコン様には14mmレンズは「ない」のである。近いものとしては15mm F3.5というものがあるが,これは25万円もする。また,13mm F5.6というものもあるが,これは受注生産品で100万円もするのだ。ところが,シグマの14mm F3.5は,メーカー希望小売価格7万円で,実売価格は4万円ほどにすぎない。しかも,シグマの14mmレンズはモデルチェンジをおこなってF2.8になり,価格は14万円(実売価格は約10万円)になってしまった。旧型が在庫しているうちでなければ,14mmなどという特殊なレンズは,もうお手軽には入手できなくなってしまいかねないのだ。さらに,キヤノンEF用は,メーカー在庫がすでになくなったという話も聞いた。
 むか〜しむかしに友人たちが持っていた,シグマやサンのしょぼズームは,ガキだった自分が見ても,十分に「ヒドイ」レンズであった。なにせ,仕上がった写真の像があまいあまい。とても見ていられない。だから,私は,「最近のシグマ製品はとても優秀だよ」と聞かされても,どうしても素直に受け入れがたかったのである。しかし,今回はさすがに価格に負けたと言ってもいいだろう。
 そうしてやってきたシグマのレンズであるが,まず驚いたことは,その重さである。見るからにチープな外観であるが,さすがに大玉レンズの塊だ。ずしりと重い。さっそく撮ってみたが,周辺までけっこうきっちり写る。発色はやや青っぽい感じがするし,きっちりと周辺減光もしてくれる。しかし,このような超広角レンズでは,視野に空が入ってくることがどうしても多くなるだろうから,むしろこれは都合がいいことかもしれない。

問題は,この使いこなしだ。114°という写角は尋常ではない。無造作に使うと,無造作にしか写らない。このレンズの性格をよく把握して使ってやらねばならないだろう。今のところ,安易と言えば安易だが,とにかく「寄る」ようにしている。最短撮影距離は18cmだから,とにかく寄れる。寄って寄って寄って撮っているうちに,被写体がレンズ直前に迫ることも珍しくない。
 そうやって1日をすごした後,20mmレンズに交換して撮影してみると,まるで標準レンズを使っているかのような錯覚に陥るのである。


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