撮影日記


1999年03月27日(土) 天気:くもりのちはれ

キヤノネットはキエフの代用になるか

天気が悪い。こういう日は,素直に街中を散歩するに限る(笑)。ちょうど,広島県立美術館でバカラガラスの展覧会が開かれているので,これにも行っておきたい。広島市内には3つの美術館がある。そのうち,広島市現代美術館には,ここ数年,ほぼ毎回のように見に行っているが,広島に住みはじめて以来,県立美術館には一度も行ったことがなかったのだった(笑)。

さて,こういう日の散歩のお供は,「キエフ」が最高である。適度に重く,かといって負担には感じない。一眼レフで撮るときほど「気合」をいれる必要はないが,フルオートのコンパクトカメラとは違う,適度な「撮りごたえ」もあり,一言で言えば,非常に使い心地がよいのである。スナップに手ごろな,53mm F2と35mm F2.8のレンズがあるので,システム的にもまあいいだろう。ただ,素性が素性なだけに,本気で使うことを考えれば,信頼性が足りない。
 そして,「キエフ」はその本領を発揮してくれた。前にも書いたが,今,シャッターが壊れている(笑)。いろいろな方に教えていただいたり,資料を見せていただきながら,こつこつと修理を楽しんでいる。もしも失敗したら,新たに1台調達するつもりで,気楽にやっている。
 しかし,お散歩用のお気に入りカメラが故障したことは,非常に困るのだ。

そこで,何を「キエフ」の代用にするか考えた。「キエフ」のよい点の1つに露出計が内蔵されていることがある。どこまで信用できるかは疑問であるが,ネガカラーを使う上では,特に支障はなかった。したがって,単体露出計を持ち歩く必要のある「ビューティフレックス」や「コレレ」を使う気にはならなかった。
 そこで,2重像合致式の距離計を備えたコンパクトカメラを使おうと考えた。「リコーエルニカ35」と「フジカGER」は,プログラムAE専用なので,今日は却下。残るは「ミノルタハイマチック7」と「ニューキヤノネットQL17」である。絞り優先AEもシャッター速度優先AEもどちらも可能な「ミノルタハイマチック7」にしようと思ったが,よく考えると露出計がEV表記である。そこで,私のあまり好きではないシャッター速度優先AEになるが,露出計が絞り値表記の「ニューキヤノネットQL17」を持ち出すことにした。「ミノルタハイマチック7」に比べて小型な点もうれしい。

久しぶりに「ニューキヤノネットQL17」を使った感想だが,スナップのときにはやはりAEが楽だ(笑)。ただ,露出補正の必要な場面では,やっぱりマニュアル機の方がわかりやすいのである。「キエフ」と比較した場合,ピントを左手で合わせることになる点が,やや面倒である。「キエフ」のいいところは,レリーズやピント調整の操作が1ヶ所に集中していることにある。気楽にスナップするときには,その感覚がうれしいのだ。
 さて,私としては珍しく,シャッター速度優先AEを主体に使う羽目になったので,スローシャッターを利用した表現を試みてみた。さて,結果はどうだろうか。


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