撮影日記


1998年12月27日(日) 天気:はれ

段原骨とう街

いよいよ年末である。今年最後の土曜日は,益田から浜田へクルマを走らせた。「撮影」が目的というよりも,カメラに残っていたフィルムを使い切ることが目的であった。まあ,お散歩モードに近いといえるだろうね。
 浜田の「道の駅」からの夕陽もきれいだったが,この季節は海に沈まないようで,写真としてはイマイチかな。

さて,今日は,広島市内のお散歩である。招待券をもらっていたので,現代美術館には行かなければならない。もちろん,お散歩の途中には写真も撮るつもりである。今日のお供は,キエフと,久々登場のコレレである。

まず,バスで紙屋町へ出て,「カメラのドイ」を覗いてみた。バスセンターを毎時38分に発車する「現代美術館行き無料送迎バス」に乗る時間調整のためである。「カメラのドイ」には,なんだか,品物が増えているような気がした。そして,委託品のキエフ用35mmレンズ「ジュピター12」を買ってしまった。あとは,135mmレンズを安く見つけたいものだ。

現代美術館を出た後,段原方面へ歩いていく。今,計画している写真を撮影するための小道具を,「段原骨とう街」で見つけるためである。何軒か覗いてみたが,私が探しているものは見当たらなかった。
 そのかわり,古いカメラがあった(笑)。しかし,カメラ店に並んでいるものと違って,「汚い」うえに「高い」のだ。たとえば,国産スプリングカメラをおいてある店があったが,そのカメラの状態はひどいものである。レンズはカビだらけ,シャッターはねばり,ファインダーも曇っている。さらには,距離計内蔵なのに,それがまったく動かない。革ケースもあり,蛇腹に穴はあいていないように見えるのだが,はっきりいってこれは「ジャンク」そのものだ。それを平気で¥13,000だという。他の店も,少なくともカメラに関しては,軒並み高い。そして,どうも,「汚くて」「いかにも古いふりをしている」カメラに,高い値がついているようだ。

そのあと,口直しって意味でもないが,的場まで歩いて,日進堂へ寄った。先日みつけた,「ゴールド偽ライカ」を品定めするためである。
 手にとってじっくり見てみたが,やっぱりバルナック型カメラは小さくて,軽くていいね。距離計もちゃんと動いているようだし,シャッターも軽快だ。レンズもちゃんと掃除してある。価格は¥48,000だが,「もう少し引いてもいいよ」と言われた。シャッター幕がひび割れて補修した跡があるが,この値段で「ゴールドライカ」をもっている「ふり」ができるのだ。買った本人は「ニセモノ」だと知っていても,周りで見ている人にはわかるわけがない(笑)。
 幸か不幸か,手持ちの現金が足りなかったので,購入は見送ることにした。先に,「ジュピター12」レンズを買っていなければ,どうなっていたか,わからない……


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