撮影日記


1998年09月21日(月) 天気:くもり

コンパクトカメラもおもしろい
〜ファッショナブルカメラ
「マミヤU」

小さなカメラとして,以前「オリンパスXA」シリーズを紹介した。これはその後のコンパクトカメラのデザインに大きな影響を与えたカメラであるが,他にもユニークなデザインのカメラは多い。

「チノン」というブランド名も,最近消えてしまった。チノンとしては,8ミリムービーカメラの「チノン ダイレクトサウンド」が有名だったが,35mm判のスチルカメラもいろいろと発売していたのである。チノンが発売していたカメラのなかでは,「ベラミ」(1981)がもっとも特徴的であろう。「ベラミ」は,巻き上げレバーを引くと,正面の観音開きの扉が開いてレンズが飛び出してくる。そして,巻き上げレバーを戻すとレンズが引っこみ,扉が閉じて正面はフラットになる。古典的ではあるが,極めてユニークなカメラである。残念ながらあまり売れていなかったのか,中古屋で見かけることも希である。残念ながら,私は入手していない。

マミヤも35mm判カメラから撤退して久しい。また,もともと「マミヤシックス」などで有名であり,中判カメラメーカーとしてのイメージが強い。そんなマミヤも,コンパクトカメラを発売していた。もっとも特徴的なデザインをもっていたものは,やはり「マミヤU」(1982)であろう。オリンパスXA2のデザインに少なからず影響を受けていると思う。
 機能的にはプログラムAEでゾーンフォーカス式のシンプルなものであるが,小型軽量のユニークなデザインは,極めてファッショナブルであると言える。ブラックボディとシルバーボディがあった。ふつう,カメラはブラックボディの方が高価だが,「マミヤU」はシルバーボディの方が高価であった。私自身もシルバーボディの方が好きである。
 残念ながら私の手もとにある「マミヤU」は,ブラックボディだ。500円のジャンク品として買ったものである。内部的に接触不良があったようで,分解して掃除したら動作するようになった。「マミヤU」の欠点として,シャッターレリーズボタンがあげられる。もともとここは黄色いゴムで覆われているのだが,経年劣化で腐ってしまっているものが多い。私が買ったものも当然ながらゴムが腐っていたので,掃除がたいへんであった。腐ったゴムを取り除いたあとには,かわりに黒いビニルを貼っておいた。
 セコールレンズ38mm F2.8の描写は,いかにもセコ−ルらしく逆光に弱いが,普及型カメラとしてはかなりよいものを見せてくれる。今となっては珍しい機種になっているので,見つけたらゲットしておくことをおすすめする。


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