撮影日記


1998年05月29日(金) 天気:くもりのちあめ

デジカメはデジカメ

しょせん,このクラスのデジカメの画質は「それなり」のものに過ぎない。解像度には限界があるし,固定焦点レンズのピントは甘く,周辺は激しくタルっている。リコーDC-3の特長の1つに「1cmマクロ」があるが,こんなに激しくタルったレンズではさすがに用途が限定される。
 とはいえ,タルっていることを除けば,ウェブページで小さめに扱う画像をつくるには問題なさそうだ。近いうちに,「リコーDC-3によるデジカメギャラリー」を試験的に作りたいと思う。
 しかし,使えば使うほど気になる点がいろいろと出てくる。もっとも大きいものは,縦位置撮影が難しいことだ。リコーDC-3がどういう形をしているか,雑誌やカタログで見てみるといい(上位モデルDC-2や新型DC-3Zもほぼ同じ形である)。撮影はLCDを見ながらおこなうのだが,初期の液晶テレビを見るときのように,上にモニタ部を開いて使うのだ。だから横位置であれば,ローアングルでもなんでも狙いやすい。しかし,縦位置だと非常に構えにくいものになる。
 また,「LCDを見ながら」というのがクセ者である。アイレベルファインダーやレンジファインダーのカメラしか使ったことのない方には問題ないと思うが,ウェストレベルファインダーやビューカメラを使い慣れている方はものすごい違和感を感じるだろう。私の場合,ニコンF3様でウェストレベルファインダーを使ったり,マミヤユニバーサルプレスではビューカメラのようにピントグラスを使った撮影をしている。これらのファインダーは,「(天地)左右逆像」なのだ。カメラを左に振ると,像は右からあrわれるのである。慣れてしまえばなんでもない「左右逆像ファインダー」も,初めて使う方には相当な苦痛を与えることだろう。
 ディジタルカメラでLCDを見ながら撮影することは,ちょうどこの逆の現象を体験していることになる。このような撮影方法は,ちょうどウェストレベルファインダーを見ながら撮影しているときと同じような感覚に陥るのだが,カメラを左に振ると,像は左からあらわれてくるのである。
 ウェストレベルファインダーの撮影も,LCDを見ながらの撮影も,被写体を1つのできあがった「絵」として見ることができるので,構図などを決めるのに好都合であることは,言うまでもない。


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