撮影日記


1997年11月26日(水) 天気:大雨のち曇り

写真を撮るなら,
カメラのことをよく知っておこう

ようやくうちも天然ガス転換が完了した。午前中は転換作業のためにガス会社の人が部屋に入るというので,仕事を休んで部屋にいた。その間,時間もあるのでオリンパスXA2の修理に挑んだのである。
 まず,症状から故障個所を推定しよう。暗い方へ向ければ手ぶれ警告ランプが点灯するし,明るい方へ向ければ消えるので,露出計は生きているだろう。巻き上げダイアルが動かなくなる直前にシャッターはちゃんと切れたので,電子シャッター関係にもトラブルはないものと思いたい。それでいて,巻き上げダイアルがまったく動かないのはメカ的なトラブルと思われる。ギアなどを少しいじれば直るのではないだろうか,と期待して分解をはじめた。チェックするべき箇所は,軍艦部のすぐ下に隠れている,巻き上げダイアル周辺のはずだ。
 まず,オリンパスXAシリーズの特徴である前面カバーをはずさなければならない。そのためにはまず底をはずすことだ。底にはネジがたくさんあるので,1つずつはずしてみる。全部で4つはずしたが,まだ取れない。なんとセルフタイマーレバーの下にもう1つネジが隠れていたのだ。まあ,小型カメラにはよくあること。
 次いて前面カバーをはずし,軍艦部をはずす作業に移る。軍艦部の上に1つ,後ろに1つのネジが見つかった。軍艦部上のネジはブザーを止めているもののようなので,これには触らない。まさかネジ1つで軍艦部をとめているとも思えないのでいろいろ探した結果,巻き戻しクランクの下にも2つのネジが隠れていることがわかった。これらをはずして軍艦部をあけることができた。
 これで巻き上げダイアルのメカニズムに直接触れられるようになった。最後に巻き上げダイアルとフィルムカウンタの部分をはずしてみた結果,巻き上げダイアルの逆回りを防ぐ爪が,なぜかギアとうまくからみあって動かなくなっていただけであった。予想通りの結果である。したがって,この修理は無事に解決した。
 今回の修理は,以前にマミヤユニバーサルプレスを修理したときとは条件が少し異なる。1つは,オリンパスXA2は電子シャッターカメラであり,もし電気系の故障であれば,断線などの目に見えるトラブルでないかぎりどうしようもないという可能性があったことである。もう1つは,とにかく小さいことがウリのカメラなので,細かいところがうまく分解できるかどうか自信がなかったことである。幸い,メカニズム的にはけっこう単純なようで無事に解決できたのである。
 今さら,このような古い安物のコンパクトカメラを無理に修理する必要はない,と考える方も少なくないと思う。しかし,愛着のある機械は少しでも長く使いたいのだ。また,写真を趣味とする者として,撮影するだけでなく機械のおおよそのしくみくらい知っておいてもいいと思う。
 ところで,昨日の日記でオリンパスXA2とオリンパスXAの比較をした。その結果,内容にあれだけの差があるならあの価格差も納得できるなあ,と思ってしまった。やっぱり欲しいな,XAも(笑)。


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