撮影日記


1997年11月09日(日) 天気:快晴

黄色に埋もれるまで待って

今日は,筒賀の大イチョウの撮影に出かけた。07:30に出発し16:30に帰ってくるまで,大イチョウだけを撮影していた。帰りがちょっと早いんじゃないか,って?なぜなら,選挙に行かなくちゃいけないではないか(笑)。
 さて,筒賀の大イチョウは,ほとんどすべての葉が黄色くなっていた。ところどろこに緑の葉がわずかに残っているが,それがかえっていいアクセントになっており,美しい。しかしながら,まだ地面に葉がほとんど落ちていない。あと1,2日くらいしたら,地面が黄色い葉で埋まってさらに美しくなるのだろう。10日,11日に時間のとれる方は,ぜひ筒賀の大イチョウを訪れるとよいだろう。きっと,今年一番の美しい瞬間にであえるはずだ。とはいえ,実際にその日になってみなければ,どのような状態になるかはわからない。そこが,ポイントを絞っての風景撮影のおもしろいところだ。だめなら,また来年……。
 筒賀の大イチョウは,午前中,正面から見るとまともに順光である。先に書いたように,地面に葉がほとんど落ちていないこともあって,午前中で撮影を済ませるつもりであった。だが,次第に葉が落ちてくる。だんだんと地面が葉で隠れてくる……そこで,もう少し待ってみることにした。風が強くなれば一気に落ちてくるはずだ。だが,風が強くなる見こみはなく,かなり葉が落ちてきたものの地面を埋めつくすには至らず,15:00ころに見切りをつけて引き上げたのである。
 狙い方であるが,ここはあまり広くない神社の境内だ。周囲には石碑や幟をたてる高いポールなどもある。さらに,すぐ前を国道が通っている。したがって,後ろに引いての撮影は難しい。向かいにある筒賀中学校の校舎内から狙わせていただくか,裏の山にあがって,後ろから狙うかするとよいかも知れない。そうでなければ,超広角レンズの威力を試してみよう。
 現地には7時間ほど滞在したことになるが,その間,多くのカメラマンがやってきた。彼らは,地面に落ちている葉が期待どおりではなかったのだろう,一通り撮りおえるとさっさと帰っていった。やはり20mmクラスの超広角レンズを使う人が多い。
 朝からきてずっと撮っているのが私1人だけで,目立ったのだろう(笑)。その神社の神主さんが出てこられて,いろいろとお話を伺うことができた。また,順次書いていこうと思う。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 50mm F6.3, EPN

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