撮影日記


1997年10月24日(金) 天気:天気?わっかんない〜っ

ニコンで一番しょぼいズーム

いま,ニッコールレンズのラインアップは,キャノンEFレンズなどにくらべて弱いという声が少なくない。
 たしかに,私の好きな135mm F2.8レンズはAF NIKKORには用意されていないし,200mm F4レンズはAFにもなければMFでも廃番になった。どちらも,安価でよく使うレンズなんだが……。これらのレンズに対しては,80-200mm F2.8クラスのズームレンズが比較的安価に提供されているので,実際にはあまり問題ないのかもしれない。
 ズームレンズが主流になった現在であるが,NIKKORのズームレンズのラインアップも決して目を見張るものではない。たとえば昨今,もっともよく使われるであろう28-105mmクラスのズームレンズがなかったりする。
 このような傾向は以前からあったようで,「ニコンはズームレンズのラインアップが弱い」という声は何度も耳にした。しかし,Ai Zoom-NIKKORには50-300mm F4.5や1200-1700mm F5.6-8あるいはAF NIKKORではAF Zoom-Micro NIKKOR 70-180mm F4.5-5.6やAF Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6などという特徴的なレンズがある。また,50-300mm F4.5は1967年からラインアップされている伝統的ともいえる高倍率ズームレンズだ。ズームレンズの開発力は決して劣っていないはずである。
 ところで,私はズームレンズは嫌いである(笑)。10数年前,友人たちがよく使っていた,サンやシグマの安いズームレンズのひどい描写を何度も目にしてきたからだ。最近の新しいズームレンズは,それらにくらべてとくに問題ないように見える。しかし,そこは「保険」的な意味もあって,本気で撮るときはやはり単焦点レンズを使いたい。
 だが,ズームレンズは便利である。そこには疑う余地がない。要は適切な使い分けであろう。最近,ニコンからも非常に安価なズームレンズが発売されている。プログラムオートで気楽に撮りまくるときには,そんなレンズがちょうどよいだろう。
 しかし,安価なズームレンズにはワイド側とテレ側で開放F値が異なるものがある。これは,単体露出計を使うときやマニュアルストロボを使うときなど,カメラ内蔵のTTL露出計が使えないときには困る。1段程度であれば誤差あるいはラチュードの範囲内だと言えなくもないが,やはり気持ち悪い。
 ズームレンズ嫌いな私だが,以前から気になっていたズームレンズが1本ある。非常に古い製品であるため,描写や使い心地などは全然期待していない。ただの「コレクター的発想」である。そのレンズは,Zoom-NIKKOR 43-86mm F3.5。先週,東京へ出張したときに購入した。発売当時から,かなり安価なレンズとして注目されていたらしい。今となっては¥10,000未満で入手することが容易である。
 この焦点距離のズームレンズは1963年からラインアップされている,まさに「ニコン伝統のしょぼズーム」と言えるのではないだろうか(笑)。私が買ったものは,new NIKKORでAi改造された製品。とりあえずコレクション目的で買ったものだが,おいおい使用して,印象など発表してみたいと思う。
 しかし,最近,仕事が多忙状態になってしまった。


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