撮影日記


1997年05月24日(土) 天気:雨あがりはいい天気

小さなカメラがほしい

最近,これまでの「絵はがき的風景写真」を脱却してみようと考えている。たとえば,街なかのなにげない光景を1つの「絵」としてとらえてみようと思う。もちろん,「おもしろい看板」や「変なもの」など奇抜な対象を狙って作品もどきをつくるつもりは毛頭ない。あくまでも街の表情をストレートに伝える方法で,「絵」をつくっていきたい。

そうなると,常時持ち歩けてそこそこ写る小さなカメラが欲しくなる。
 以前にも書いたが,古いスプリングカメラが安く入手できたらいいなあ,というのはこの理由による。
 いわゆる高級コンパクトカメラも魅力的である。しかし,最近のコンパクトカメラは,操作が簡単になりすぎていて,かえって使いにくそうだ。あなたはどうお考えだろうか?ピントは必ず,画面の中心にばっちりあう。露出も平均的な適正値をばっちりと出してくれる。記念写真などを手軽に撮るには最高だ。最近はレンズの性能もあがっているようだから文句のつけようがない。
 しかし,ちょっとこだわった撮りかたをしようとすれば,たちまち困ってしまいそうだ。たとえば,夕方,人をシルエットにしてみたいようなとき。最近のかしこいカメラは,人の顔が判別できるようにオーバー目の露出を与えてくれるだろう。あるいは親切にフラッシュが発光するだろう…… 夜景モードやシルエットモードなどのピクチャープログラム的機能が搭載されたとしても,自由に露出をコントロールしたいという要求からみれば,しょせん子どもだましにすぎない。

そうなると,少し古いコンパクトカメラの良さが見えてくる。
 フラッシュのスイッチは,たいてい自分でオン/オフしなければならない。ピントは手動調整なので,手前にあわせるもよし,手前をぼかすのもよし。目測ではあるが,レンズはたいてい広角系だから多少ラフでもなんとかなる。フィルムのDXコードに対応していない機種なら,フィルム感度設定を利用して露出補正は思いのままである。
 以上のことから,最近,私は「オリンパスXA2」を見直して,ちょくちょく使っている。ただし,欲を言えば,「オリンパスXA」が欲しい。これには,二重像合致式距離計が内蔵されている。これで多少はピント合わせの精度があがるだろう。さすがに目測は,精度が悪い。さらに露出操作は,絞り優先AEになっている。絞りやシャッタースピードの値が表示されるので,自分のイメージしている絵になるかならないかの見当がつけられそうだ。これら「XAシリーズ」は,専用のフラッシュをはずせば非常に小さくなることもうれしい。

OLYMPUS XA2, D.Zuiko 35mm F3.5, FUJI100

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