撮影日記


1997年04月16日(水) 天気:いまいち

コニカカラーGX3200の実力!?

ヘール・ボップすい星は,そこそこうまく写ってくれた。

ヘール・ボップすい星の撮影に使用したフィルムは3種類。1つは,FUJI PROVIA 1600で,これをメインに考えた。さらに,Konica GX3200というネガカラーを用意し,なりゆき上,Kodak Ektachrome Dyna 400も使用することになった。結果として,これらのクセが比較できる結果になったと言ってよいかもしれない。

撮影方法は,もっとも簡便な「固定撮影」と呼ばれる方法を使った。これは,カメラを固定し,長時間露光をするだけである。特別な機材が不要な反面,露光時間が短いと暗い天体は写らず,露光時間が長いと星は日周運動により「線」状に写ってしまう。

撮影した写真を見ると,すい星の頭部から右上に白っぽい「尾」が伸びている。この「尾」はゆるやかに右にカーブしている。それとは別に,頭部から右上に向かって,青っぽい「尾」も認められる。白っぽい尾が「ちりの尾」,青っぽい尾が「イオンの尾」と思われる。GX3200で撮影したものには,「イオンの尾」をよく認めることができる。これは,その感度と発色の特性によるのだろうか。
 PROVIA 1600の場合,実効感度はISO 400相当なので,ISO 1600相当に増感現像してもらった。PROVIA 1600で撮影したものは,いくら露出オーバー気味であるとはいえ,夜空が真っ青になってしまう。FUJIの悪いクセだ。そのせいか,PROVIA 1600で撮影したコマには,「イオンの尾」らしいものは認められない。
 Ektachrome Dyna 400は実は期限切れであった(笑)。他の2本にくらべて感度が低いため,あまりダイナミックな姿をとらえることはできなかった。しかしながら,暗いところで撮影したものには「イオンの尾」らしいものはかすかに認められた。ちなみに,職場のビルの上から撮影したものでは,さすがに「イオンの尾」らしいものは写っていない。

ヘール・ボップすい星は,昨年の百武すい星ほど眼視的には迫力がなかったといえる。百武すい星は,淡いながらも非常に長い「尾」を見ることができたからだ。しかしながら,百武すい星の「尾」はなかなか写真に写ってくれない。ヘール・ボップすい星の「尾」は写真に写りやすかったと言いたい。
 まだしばらくは,夕方日没後の北西の空に,ヘール・ボップすい星を容易に見ることができるはずである。ぜひ,あなたも挑戦してはいかがだろうか。

Nikon FM, GX3200 (1997/04/12)
Nikomat FT, RSP (1997/04/12)
Nikon F3, EL400 (1997/04/12)

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