撮影日記


2021年01月19日(火) 天気:晴

シグマ・ミニズームマクロの細かな違い

一昨日(1月17日)の朝刊(中国新聞)では,「緊急事態に準じる地域 広島市は該当せず」という見出しが1面にあった。「市の感染者数が想定以上に減った」ことが,判断の理由としてあげられていた。そして今朝(1月19日)の朝刊(中国新聞)の1面には,「広島県 集中対策を再延長 感染抑え込み狙う 来月7日まで」という見出しがあった。そして午後にはインターネットを通じて,「広島市で8人感染、10人未満は7週間ぶり」という速報が流れてきた。減少傾向が顕著になっているようで,これは集中対策の効果があったと見るべきであろうか。いま減少傾向があるからといって,ほかの都道府県では,まだ多くの数が報告されているから,すぐに気を緩めるべきではないだろう。集中対策などの総括が,待たれるところである。

毎週,こまごまと忙しくて写真を撮る機会がなかなか得られない。例年おこなれている「とんど」も,今年は開催を自粛していたので,さらに撮るものがない。そこで入手したままになっているカメラやレンズなどを,清掃したりきちんと整理してかたづけたりしている。
 入手したままになっていたレンズの1つに,SIGMA AF 28-80mm F3.5-5.6 II MACROがある。

シグマの「ミニズームマクロ」とよばれるレンズで,ミノルタα用のシルバータイプである。
 このレンズを入手したままにしていたのは,あまりおもしろいレンズではないからだ。ほかでもないが,同じレンズの色違いをすでに入手している。それはシグマSAマウント用のものであり,あわせて入手したSIGMA SA-7Nの試し撮りもしたいので,入手してすぐに使った(2018年6月24日の日記を参照)。その結果,とても便利なレンズであるが,無難な優等生であることを確認できた。その反面,強い個性を感じることもなく,どうしてもこのレンズで撮ってみたいと思うようなレンズではない,という感想をもった。
 だから,ミノルタα用レンズを入手しても,あらためて試し撮りなどをしようという気には,なかなかならないものである。それを利用できるデジタル一眼レフカメラがあっても,カラーバリエーションの異なるシルバータイプであっても。

あらためてこのレンズを眺めてみたところ,気になる点があった。

どちらも,SIGMA AF 28-80mm F3.5-5.6 II MACROであるが,前面の枠に記された文字の配置が,異なっているのである。
 シグマSA用のブラックタイプのレンズでは,
  SIGMA ZOOM 28-80mm 1:3.5-5.6 II MACRO Φ55  LENS MADE IN JAPAN
と並んでいるのに対し,ミノルタα用のシルバータイプのレンズでは
  Φ55 SIGMA ZOOM  28-80mm 1:3.5-5.6 II MACRO  LENS MADE IN JAPAN
のように並んでいるのである。
 この違いは,なんであろうか。ブラックタイプとシルバータイプとで,変えてあるのだろうか。シリアルナンバーが大きく違う(シグマSA用はNo.2166696,ミノルタα用はNo.1098118)ので,前期型・後期型のような違いがあるのだろうか。あるいは,同じ「SIGMA AF 28-80mm F3.5-5.6 II MACRO」を名乗っていても,愛称名などが異なる別モデルだったりするのだろうか。

日本カメラショー「カメラ総合カタログ」での記載を確認することにした。
 まず,vol.111(1996年)からvol.116(2000年)までは,「AF 28-80mm F3.5-5.6 ミニズームマクロ アスフェリカル」のような名称で記載されている。そして,vol.117(2001年)からvol.120(2004年)までは,「AF 28-80mm F3.5-5.6 ミニズームマクロII アスフェリカル」のような名称になっている。また,vol.117(2001年)からvol.120(2004年)には「AF 28-80mm F3.5-5.6 ミニズームマクロ アスフェリカルHF」という,「II」がなくて「HF」のついたモデルも記載されている。なお,この「HF」というのは直進ヘリコイドを意味しており,ピント合わせのときにフィルタが回転しないことが特徴とのことである。このレンズが発売されていた時代なら,PLフィルタを使ってコントラストの高い発色をさせることがまだ流行していたように思うので,これは大きな特徴になったことであろう。
 さらに細かく見ていくと,vol.116(2000年)に記載されている製品写真は,それ以前のものとズームリングのゴムのデザインが異なっており,「II」と同じものになっている。このときすでに「II」になっていたが,カタログに「II」を記載していなかっただけということが考えられる。あるいは,最末期の初代ミニズームマクロには,ズームリングのゴムが「II」と同じタイプのものがあるのかもしれない。

ごくありきたりに思えるズームレンズであるが,意外と奥が深いのかもしれない。


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