撮影日記


2020年06月07日(日) 天気:晴

組立暗箱の正体判明!?
OKUHARAではなくM.S.K.

大判カメラの形態の1つとして,組立暗箱というものがある。4×5判をこえるような大きなフォーマットのカメラでも,運搬や保管のときにはコンパクトになるのが大きな特徴である。
 組立暗箱には,さまざまな大きさのものがある。むかしの乾板用のカビネ判サイズ(5インチ×7インチ判よりは少し小さい)のものや,比較的近年の4インチ×5インチ判サイズのものをよく見かける。さらに大きなものも珍しくはなく,そのなかでは,八つ切判サイズのものが比較的ポピュラーであろう。これは,5インチ×7インチ判と8インチ×10インチ判のあいだくらいの大きさになる。
 私が使っている組立暗箱の1つに,八つ切判サイズのものがある。この組立暗箱本体には,製造者を示すような銘板などがなく,製造者や製造時期などがまったく特定できていなかった。これとあわせて入手したバックアダプタのうち,もっぱら四つ切1/2判(6インチ×10インチ判)のものを組みあわせて使っている。このバックアダプタの見た目は組立暗箱本体とあまり違和感がなく,これに「OKUHARA CAMERA MFG CO, LTD」という銘板がついているので,このセットをこれまで「OKUHARA Camera」とよぶようにしていた。

ところが,この組立暗箱の本体を観察しているときに,妙なものを見つけてしまった。バックアダプタをはずしたところに,独特な書体で「12」という数字が刻まれているのである。

これについて,twitter上で問いかけてみると,あう部品どうしを示す記号がつけられている例を教えてもらえた。組立暗箱本体を調べるが,関係ありそうな数字はみつからない。そこで,バックアダプタのほうを確認してみた。そして,八つ切判用のバックアダプタに,同じような「12」という数字が刻まれているのが確認できた。

この組立暗箱は,この八つ切判用のバックアダプタを組みあわせるのが,本来の姿であったことが確定したのである。この八つ切判用のバックアダプタには,「M.S.K. OSAKA」という銘板がついていた。組立暗箱本体も,おなじM.S.K.の製品ということになる。

これまで「OKUHARA Camera」とよぶようにしていた組立暗箱だが,これからははっきりと「M.S.K. Camera」とよんでよいわけである。しかし,四つ切1/2判で撮る場合はこれまでどおり,OKUHARAのバックアダプタを使うことになる。こういう場合に使ったカメラを示すとすれば,やはり,M.S.K.ということになるだろうか。

植えているユリが,いっせいに開花した。切って花瓶にさす前に,撮っておくことにした。

FUJINON W 180mm F5.6, FUJIBRO WP FM2

黄色い葯(雄蕊の先端で花粉がついているところ)が,非常に黒く写っているのは,印画紙で撮った特性があらわれているということだろうか。ここはもうひといき被写体に接近して撮りたいところだが,これ以上の接写では,ピントをどうにもあわせられなかった。これでも,ピントがかなりあやしい。F22に絞り込んだから,それなりにあっているように見えているだけである。組立暗箱で接写なんて,するもんじゃない。


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