撮影日記


2020年04月29日(水) 天気:晴

Nikon F4EとNikon F4S

Nikon F4は,かつてニコンの一眼レフカメラの最高級モデルとして発売された。ボディの外装がプラスチック製であるとか,オートフォーカスの性能が時代遅れであるなど,Nikon F4を悪く言う人もあるようだが,よりあたらしいモデルとくらべれば見劣りする面があるのはしかたないのである。また,見劣りするのは事実であるが,使い物にならないわけではない。一時は,最高級モデルとして,多くの人を満足させてきたカメラである。故障していないかぎり,実用上はなんの問題もないのである。
 もっとも,私がNikon F4を買ったのは,ごく最近のこと。価格がすっかりくずれてしまってからのことだ(2015年6月22日の日記を参照)。だから,あまり偉そうなことは,言える立場にないのである。

Nikon F4には,バッテリパックの違いによって,3つのモデルがある。
 とくに区分のための記号がつかないNikon F4には,MB-20というバッテリーパックが組みあわされている。グリップ部に電池をおさめることになるので,カメラ全体がコンパクトになる。電源として単3型乾電池4本を使用し,連写性能は約4コマ/秒となる。

Nikon F4Sは,ハイパワーバッテリーパックMB-21を組みあわせたモデルである。電源として単3型乾電池6本を使用し,連写性能は約5.7コマ/秒となる。電池は,グリップ部とボディ底部とにわけておさめることになり,そのぶんカメラの背が高くなる。

私が購入したNikon F4は,マルチパワーバッテリーパックMB-23を組みあわせた,Nikon F4Eというモデルである。珍しいわけではないが,中古カメラ店の店頭で見かけることは,比較的少ないモデルである。ボディ底部に単3型乾電池6本をおさめることになるので,Nikon F4Sよりもさらに背が高いものになる。連写の性能は,Nikon F4Sとかわらないが,オプションとして専用のニッカド電池パックを使用することもできた。

Nikon F4Eはよいカメラであるが,なにせカメラの背がとても高い。そのため,少しでもコンパクトなNikon F4SあるいはEやSのつかないNikon F4を使いたくなる。インターネットオークションにハイパワーバッテリーパックMB-21が安価に出品されているのを見つけたので入札したところ,ごく低価格のままで落札に成功した。ただし,目的とするハイパワーバッテリーパックMB-21のほかに,40台をこえる一眼レフカメラも付属してきた。そう,ずっとさがしていたNikon F-601後期型が含まれていた,あのセットである(2020年4月24日の日記を参照)。
 ともあれ,ハイパワーバッテリーパックMB-21を入手したことで,Nikon F4EをNikon F4Sに変身させ,少しばかりコンパクトにできるようになったのである。しかし,ハイパワーバッテリーパックMB-21には,電池の交換があまりにやっかいという残念な面もある。

グリップ部に3本の電池をおさめ,ボディ下部に3本の電池を収めるようになっている。1回の電池交換の作業において,一般的な電池交換の作業を2回おこなう必要がある,と考えていただきたい。

いま,Nikon F4に高速な連写性能を求めないのであれば,バッテリーパックMB-20を組みあわせた,EやSのつかないNikon F4がいちばん使いやすいのかもしれない。


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