撮影日記


2020年03月22日(日) 天気:雨のち晴

足元にも春がやってきた

広島では今日,サクラの開花が宣言された。平年よりも5日早いとのことだが,昨年,一昨年と同じ日であるためか,違和感はない。満開までは1週間程度かかるだろうが,その間,雨が降る日も予想されている。雨が降るタイミングが満開と重なれば,満開の花を楽しめないうちに花が散ってしまうことも懸念されるが,さてどうなるか。

ハクモクレンやユキヤナギ,ハナモモやサクラなど,目線よりも高いところにいろいろな花が咲きはじめ,にぎやかになってきた。それらにくらべれば地味な存在ではあるが,足元にもいろいろな花が咲きはじめているので,よく見てみよう。

Kodak DCS 460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

ムラサキサギゴケは,湿っぽいところで,這うように咲いている花である。同じような形の白い花を咲かせるものは,サギゴケとよばれているが,被写体にするならばムラサキサギゴケのほうが,その形状や色彩が艶めかしく,おもしろい。
 地面を這うように生えているので,ローアングル用三脚を使い,這いつくばって撮りたい花であるが,なにせ生えているのは湿っぽい場所である。そのうえ,さきほどまで短時間であるが強い雨が降っていた。つまり,ぬかるみの世界である。当然のように,それなりの深さの水がたまっている場所もある。

Kodak DCS 460, Ai Micro-NIKKOR 200mm F4

だから,200mmクラスのいわゆる「望遠マクロレンズ」に頼ることになる。このレンズの最大さいつ英倍率は1/2倍であるが,そのときの被写体までの距離が0.71mもあることの威力は好都合である。そして,このレンズのシャープさも,あらためて思い知ることになった。
 とはいえ,どうしても花と同じ目線で撮ろうと思えば,もっとカメラの位置を下げねばならない。カメラの位置を下げることはできても,ファインダーを覗きこむことが難しい。ウエストレベルファインダーの使えるカメラを使いたい瞬間である。まあ,最近であれば,液晶モニタの角度を変えられるタイプのデジタルカメラを使うのが,現実的ではあろうが。


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