撮影日記


2019年10月27日(日) 天気:晴

スチルビデオカメラ Canon Q-pic (RC-250) は
乾電池006Pで動く

デジタルカメラが市場にあらわれる前に,スチルビデオカメラという商品が発売されていた。デジタルカメラのように,フィルムではなく電気信号として画像を記録するカメラである。デジタルカメラとは違って,画像はデジタルデータとしてではなく,アナログの電気信号として専用のフロッピーディスクに記録するようになっていた(2016年3月15日の日記を参照)。スチルビデオカメラという名前が示すように,ムービーのビデオカメラのしくみが利用されていた。
 スチルビデオカメラは,いろいろなメーカーから発売された。当初は高価なシステムであり,おもに報道などの業務用に使われていた。やがて,価格をおさえた一般向けの商品も発売されるようになる。現在,中古カメラが流通する市場でスチルビデオカメラを見かけることは,多くない。
 全体として見かけることが少ないスチルビデオカメラであるが,そのなかでは比較的見かけることの多い機種に,キヤノンのQ-PIC RC-250がある。これは,メーカー希望小売価格が10万円を下回っていること,本体のみで撮影も再生もできたことから,広く普及する条件をようやく満たすようになったのではないだろうか。

流通している量が比較的多いことを物語るかのように,私の手元に3台のCanon Q-PIC RC-250がある。ただし,2台あるブラックボディのうち1台には内部に破損があり,そこをなんとかしないと使えない状態だ。

Canon Q-PIC RC-250が3台あるのは,この専用の電源カプラがほしかったからである。電源カプラだけが売られていることはほとんど期待できず,結局,電源カプラが含まれたCanon RC-250を入手することになったのである。

しかし,この電源カプラは,正常に動作しないものだった。内部のコンデンサが劣化しているのが,原因だろう。ともあれこういう状況なので,(破損などの明確なトラブルを確認していない)残りの2台についても,動作をじゅうぶんに確認できていない(2016年2月20日の日記を参照)。

ともかく,汎用的な電源をなんとか確保したい。専用のバッテリーパックは,電圧が8.4Vのものである。9Vの乾電池006Pでは動作するだろうかとつないでみたところ,「バッテリー不足」の警告が表示された。少なくとも,カメラの電源はONにできそうである。
 なお,電池ボックスの横にマイナスドライバをつっこんでいるのが重要なポイントである。本来の蓋をはめて,この奥のスイッチを押しこまないと,電源がONにならない。006Pは本来のバッテリーパックと似た大きさでこのなかに入るので,本来の蓋をすることができる。つまり,006Pが使えると,なにかと好都合なのである。

さきほどの006Pは,使い古しのマンガンタイプである。そこで,新品のアルカリマンガンタイプを買ってきた。こんどはきちんと電源がONになり,カメラが無事に動作した。
 しかし,006Pの容量は小さく,少し使うだけで,「バッテリー不足」の警告が出るようになる。それでも,とりあえず動かすだけであれば006Pでも使えることがわかったのは,1つの収穫であった。


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