撮影日記


2018年12月27日(木) 天気:晴

マミヤZE-Xは不動だけれど…

忘年会と称して,むかしの写真仲間と何年かぶりに会うことにした。よく利用していた居酒屋さんはまだ存在していたが,訪れたのはこれまた何年かぶりのことになる。そして,お店も店員さんもメニューも,なにもかもが若返っていたことに驚く。

そこで,何台かのジャンクカメラをいただいた。

そのうちの1つは,CHINON 35Fという機種である。
 日本カメラショー「カメラ総合カタログ」では,1983年版,1984年版に掲載を確認できた。ピントは固定,シャッター速度も固定で,お天気マークで絞りを選択する簡便なしくみのカメラである。鏡胴周囲にお天気マークがあり,上側にはISO100用の目盛,下側にはISO400用の目盛がある。また,フラッシュの位置までまわすと,フラッシュがポップアップする。ポップアップしたフラッシュは,ダイアルをフラッシュ位置からはずし,フラッシュを押さえこむことで元に戻る。シャッター速度は1/125,絞りはF16とF9.5,フラッシュ位置では開放とF9.5となる。F9.5のときの絞りの形は,十字状となる。じつに簡便なしくみのカメラだといえるだろう。レンズは3群3枚の38mm F3.8なので,とくに無理はしていないようだ。
 のちの時代のきちんとつくりこまれたコンパクトカメラは,それなりに無難な写りを示し,ものによってはそうとうにきちんとした像が得られることもある。だからこそ,こういう簡便なしくみのカメラほど,どんな写りをするのか気になるものだ。
 残念ながらフラッシュは動作していないようだが,シャッターには問題なさそうで,レンズもきれいである。

いただいたもののうち,もう1つは,Mamiya ZE-Xである。
 マミヤZEシリーズは,マミヤが発売したさいごの35mm判一眼レフカメラのシリーズである。マミヤZEシリーズのカメラは4機種が発売されたが,Mamiya ZE-Xは3番目に発売された機種となる。Mamiya ZE-Xが発売された1981年当時は,マルチモードAEの一眼レフカメラが各社から発売されつつあった時期である。1977年には世界初の両優先AE機(絞り優先AEとシャッター速度優先AEが使え,シャッター速度優先AE時に露出が不足するときなどはシャッター速度も変化する)とされるminolta XD,1978年には両優先AEにくわえプログラムAEなども付加したCanon A-1,1980年にはFUJICA AX-5が発売されている。PENTAX Super AやNikon FAの発売はこれらより遅れて,1983年のことになるので,1981年に発売されたMamiya ZE-XもマルチモードAE機黎明期のものだといえる。
 ところが残念なことに,このMamiya ZE-Xは動作していない。
 露出計は反応しているし,ファインダー内の情報もきちんと表示されているが,シャッターが動作ないのである。まったく,残念だ。

ともあれ,マミヤZEシリーズの4機種をいちおうそろえることができた。この場をお借りして,厚く御礼申し上げる。
 このほか,PENTAX MEとOLYMPUS OM707もいただいたが,いずれもジャンク品である。とくにOLYMPUS OM707は,お約束の電池ボックスの蓋がこわれているほか,なぜかミラーが失われていた。これらも追って,確認していこうと思う。


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