撮影日記


2018年09月10日(月) 天気:曇のち晴

REPROMASTER 135mm F8の使い道は?

昨年,REPROMASTER 135mm F8というレンズを入手した(2017年5月27日の日記を参照)。レンズの銘のほかには,「W.Germany」という文字があるだけで,メーカー名らしきものは見あたらない。絞りはあるが,シャッターもヘリコイドもないので,たぶんに製版用レンズか,引き伸ばし用のレンズであろう。

入手してからずっと放置していたが,適当なベローズと組みあわせて,Nikon D300で使ってみた。

Nikon D300, REPROMASTER 135mm F8

これを撮ったのは,昨日のことである。
 外は大雨なのに,なんとも言えないほど,明るい雰囲気に写ってくれた。この発色は,レンズの影響ではなく,Nikon D300の画像処理ソフトウェアの影響が大きいだろう。しかし,線が細く感じるシャープな画像は,レンズの特性によるものと思われる。

Nikon D300, REPROMASTER 135mm F8

この小さなベローズでは繰り出し量が足りないようで,接写はできない。それにしても,特徴的な写りをするレンズに思われた。
 西ドイツ製であること以外,メーカーもなにもわからなかったので,あらためてWeb上に情報がないか,さがしてみた。すると,海外の販売店での記載を,いくつか見つけた。1つの販売店では,「引き伸ばし用レンズ」として紹介されていた。別の販売店では,「11インチ×14インチのフォーマットとカバーする大判用レンズ」と紹介されていた。

11×14判をカバーするのなら,「四つ切1/2」もカバーできるはずだ。

「四つ切1/2」の撮影に使えるのなら,いままで使ってきたFUJINON W 210mm F5.6よりもさらに,広角なレンズとして使えることになる。「四つ切1/2」の縦横比は,現在のハイビジョンテレビの縦横比に近い。広角なレンズは,大歓迎だ。
 ただし,問題点もある。
 1つ目は,焦点距離が短すぎる懸念だ。210oレンズでも,組立暗箱の蛇腹をそうとうに縮めて使っている。それよりさらに焦点距離の短いレンズなのだから,無限遠にピントがあうかどうか,実際に装着してみなければわからない。
 2つ目は,組立暗箱のベース部によってケラレないかという懸念である。レンズボード部をかなり後ろにさげて使うことになるので,ベース部が前方に長く突き出すことになる。これが,広角レンズの視野の一部をさえぎる懸念がある。これも,実際に装着してみなければわからない。
 さらなる問題は,シャッターである。REPROMASTER 135mm F8には,レンズシャッターなど内蔵されていない。ソルントンシャッターを装着することも,難しそうだ。ただし,印画紙を使って撮影するので,露光時間が1秒ないし数秒程度になる。それならば,レンズキャップでさえぎるだけでも,じゅうぶんに対応できるかもしれない。
 そしてなにより,このレンズがほんとうに,「四つ切1/2」のサイズをこえるイメージサークルをもっているのかどうか。

バレルレンズであるFUJINAR 21cm F4.5を取りつけていたレンズボードの穴に,REPROMASTER 135mm F8は,たまたまぴったり収まった。レンズの装着は,問題なくおこなえた。
 あとは,実際に「四つ切1/2」の範囲をカバーしているのか,無限遠にピントはあうのか,ベース部が視野に入ってこないか…。
 明日,明るくなってから,屋外で確認してみよう。


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